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熟女の沼 の商品レビュー

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台詞に頼らない官能描写の重厚さが今後に期待を抱かせるデビュー作

第14回フランス書院文庫官能大賞新人賞受賞作にしてデビュー作。独善的な発想が凌辱作品の主人公らしく、屁理屈を並べ立てて義母に義姉、果ては義母の姉(伯母)まで毒牙にかけていく魔少年の道程である。歪みに歪みながらもそれは義母への大いなる愛情の発露であることや、主人公の迫りを受け止める...

第14回フランス書院文庫官能大賞新人賞受賞作にしてデビュー作。独善的な発想が凌辱作品の主人公らしく、屁理屈を並べ立てて義母に義姉、果ては義母の姉(伯母)まで毒牙にかけていく魔少年の道程である。歪みに歪みながらもそれは義母への大いなる愛情の発露であることや、主人公の迫りを受け止めるだけに留まらず、むしろノリノリで主人公に絡んでいく義姉によって凌辱一辺倒でもないテイストを醸しているなど、イマドキチックな一面も持ち合わせている。 9章立ての全373頁というデビュー作らしからぬボリュームながらエピソードの地ならし的な状況説明などで相応に費やすといった詰め込み過多なところはデビュー作らしくもある。ただ、序盤の3章(義母)、中盤の3章(義姉)、終盤の2章(伯母)と続いてから最後の1章で義母&伯母の姉妹丼で纏める構成は整然としており、ストーリー展開としては義母から伯母へと向かう途中に義姉が挟み込まれる形になっていることで思いのほかすっきりした印象となっている。 ・楚々とした雰囲気が庇護欲を抱かせる36歳の義母 ・開放的な性格と派手な印象で若さ漲る29歳の兄嫁 ・貞淑な慎ましさで無垢な印象すら沸く38歳の伯母 各ヒロインの違いに加え、ともすれば画一的な凌辱描写になりがちなところを状況やシチュエーションの違いで趣を変えているのはなかなかのもの。何より義姉との官能描写が前後の2人とは異なることで適度なクッションの役目も果たしている。伯母については肉欲的に堕ちるのがやや唐突にも感じられたので描写そのものが不足していたかもしれない。 理不尽な要求に応えさせられているうちに覚えた愉悦を戸惑いながらも繰り返し責め立てられてはオンナが開花してしまう。しかし、とりわけ義母と伯母には望まぬ関係への懊悩も残る……でも嫉妬もしてしまう、といった複雑な感情や心境を綯い交ぜにした形で描こうとしたようにも感じられたのだが、だとすれば、それによってヒロインがどこを向いているのか今少し判りにくい面もあったので、全体の贅肉を削ぎ落としながらヒロインの堕ちどころと物語の落としどころを明確にすることで次作以降の期待はさらに高まる内容だったと思う。

DSK