昭和の家事 の商品レビュー
クリーニング店がなく、洗濯機もない時代にどうやって洗濯をしていたのか? 下着の類はたらいで洗う。着物の場合は縫い目をすべてほどいて一枚布にして、手洗いし、糊をつけて板に貼りつけ干す。これを「洗い張り」といったそうで、夏に主にする作業(主婦の)だったそうです。洗い張りが終わったら、...
クリーニング店がなく、洗濯機もない時代にどうやって洗濯をしていたのか? 下着の類はたらいで洗う。着物の場合は縫い目をすべてほどいて一枚布にして、手洗いし、糊をつけて板に貼りつけ干す。これを「洗い張り」といったそうで、夏に主にする作業(主婦の)だったそうです。洗い張りが終わったら、また元の着物の形に仕立てる。ただただ驚き。すでに和服を日常に着ている方がほとんどいない現代では、めったにお目にかかれない光景でしょう。 布団や半纏をつくる、茶殻をまいて座敷を掃くetc。貴重な生活様式の記録を多数収録。
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「母たちのくらし」とあるが、私にとっては祖母たちの暮らしに近い。現在と違ってコンビニもレンジも洗濯機もなかった時代、一家の主婦たちの仕事はまさに重労働。この作業量をこなして長生きされている明治生まれのおばあちゃんとかすごすぎる。着物の洗い張りに布団作り、料理、季節ごとの衣替え。い...
「母たちのくらし」とあるが、私にとっては祖母たちの暮らしに近い。現在と違ってコンビニもレンジも洗濯機もなかった時代、一家の主婦たちの仕事はまさに重労働。この作業量をこなして長生きされている明治生まれのおばあちゃんとかすごすぎる。着物の洗い張りに布団作り、料理、季節ごとの衣替え。いやはや、もう一個もかないません。大変すぎ!でも見てると懐かしいだけではなくなんだか興味深く読めた。私は今でも冬は黒繻子の襟付き半纏を着ているのだがもう現代は着ないのか?とちょっとびっくりした。この本のモデルは著者のお母様です。
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昭和の家事・・・ そう聞いただけで私が思い浮かべるのは 朝から晩までバタバタと動き回っていた母の姿です。 著者は、「昭和のくらし博物館」館長。 第二次世界大戦後、日本の生活様式が大きく変わり それまで著者の母達がしていた家事がわからなくなってしまうと 考えて明治43年生まれの実...
昭和の家事・・・ そう聞いただけで私が思い浮かべるのは 朝から晩までバタバタと動き回っていた母の姿です。 著者は、「昭和のくらし博物館」館長。 第二次世界大戦後、日本の生活様式が大きく変わり それまで著者の母達がしていた家事がわからなくなってしまうと 考えて明治43年生まれの実の母親をモデルにし、 昭和の日常的な家事の記録映画を作ったそうです。 その画像を使って描いたのがこの本です。 第一章 家事の記録 食べ物をつくる 着るものと布団 住まいの周辺 第二章 家事について考える 第一章ではなつかしいおはぎの作り方や おせち料理の作り方なども紹介されていました。 専業主婦が当たり前の時代、 家事という無償のおわりのない仕事を 毎日もくもくとやり続けた女性たち。 その姿は、私の記憶の中で、 着物の洗い張りをしていた祖母や お正月の支度でてんてこ舞いをしていた 今は亡き母の姿と重なっていきました。 あきらかに重労働に近かった昭和の家事が 今ではとても楽になり、女性にとっては 楽しい家事ができる明るい社会になったはず・・・。 けれども当時の社会では 考えられなかったような事件が起こるようになったと 著者はなげきます。 家庭崩壊や実の親による幼児虐待、少年犯罪etc 暮らしが豊かになった分、社会全体が どこかすさんだのではないか。 これからもどんどんと家事は楽になっていくでしょうが、 その分、失っていく物も出てくるのでしょうね。 家事ということを通して家族関係や人間関係について、 著者の考えもまとめられていて、 亡き母を忍ぶとともに、現代の生活というものを じっくりと見つめ直すことができました。
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昭和戦前の主婦たちがごく当たり前に行っていた「家事」。洗い張り、洗濯板で洗う、布団の綿の打ち返し、釜でご飯を炊く、たくあんを漬ける、着物を縫う……家事の貴重な記録。新装版。
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