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レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画論 改訂 の商品レビュー

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2017/08/24

借りたもの。 ルネサンス“万能人”レオナルドの手による絵画論。 同時にレオナルドの絵画研究の手引書ともなる。 読んでいて、翻訳されたその文章――というより断片――はどこか詩的なもののように感じる。 しかし、その内容は非常に科学的で、レオナルドが鋭い観察眼をもって研究していること...

借りたもの。 ルネサンス“万能人”レオナルドの手による絵画論。 同時にレオナルドの絵画研究の手引書ともなる。 読んでいて、翻訳されたその文章――というより断片――はどこか詩的なもののように感じる。 しかし、その内容は非常に科学的で、レオナルドが鋭い観察眼をもって研究していることが伺える。 身体の部位毎に考察していたり、マクロ的な視点を積み重ね、組み合わせて全体を捉えようとしている。 図説も交え、技術書的な印象も受ける。 それは「美の法則性」を導き出さんとするためだろう。 比較芸術論が盛んだったころ、「絵画と彫刻ではどちらが上か?」という論争があり、彫刻優位の論調の中で、画家の地位向上に向けた論説でもある。 原書未定、昭和5年の刊行物の復刊版。 古い言い回しに、懐古趣味的なもの、ルネサンスへと思いを馳せる。

Posted byブクログ