リストラ日和 の商品レビュー
リアルにリストラ実行中の 会社におるから、そんな簡単 じゃないよと卑屈に読んでしまった。 出るも地獄、残るも地獄。 まさに、この言葉意外なし(苦笑)
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いつ自分の身に降りかかるかもしれないタイトルにて、思わず手に取ってしまいました。 主人公は自分と同年代の50代で、仕事は自分とは全く違う大手銀行のサラリーマン。仕事一筋に生きてきた主人公が突然上司から関連会社への出向を命じられるとことから物語は始まります。出向先は銀行とは全く関係のないレジャー施設で、そこの喫茶コーナーの支配人。完全なるリストラであります。 なぜ自分が、という思いを胸に出向先にて仕事をする主人公でしたが、支配人とは名ばかりの給仕係の仕事に耐えきれず退社。ハローワークでの職探しも、自分が納得できる職はなく、息子の一流大学受験に全精力を注ぐ妻は、夫のリストラに愛想をつかし、家庭は崩壊。 ようやく見つけた社労士事務所での事務仕事でなんとか生計を立て、資格取得のために勉強するも全く身が入らず落第の連続。そのうち、銀行時代に行った資産家への事業斡旋ビジネスの脱税疑惑に巻き込まれて裁判訴訟に。 そんな中、旅行先で知り合った老人が実は元鬼検事で、今でも法律事務所をやっていることから救いの手が伸び、訴訟は回避。それとは別に自分をリストラした上司は政治家への汚職疑惑で逮捕。勤め先の事務所の所長からは、後継者として打診され受けることに。そして出て行った妻を取り戻すために旅に出る。という流れにて最後はハッピーエンド。 50代になるとほぼ会社での地位は確定し、先が見通せる状況であることを、リアルに感じる今日この頃。果たして自分は肩たたきにあった後、このように強く生きていけるであろうか。作者が言いたかった「夢を追うために仕事をしているのではない。生きて糊口をしのぎ、安心という担保を得るために仕事をしてきた」「一生、我慢」という言葉には、50代の人間だからこそ実感を伴って頷けるものがあります。
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