サイエンス・ウォーズ 新装版 の商品レビュー
様々なところに対立軸が生じる。例えば、科学が生まれれば、科学者となる人もあれば、科学をかじる人もいる。また、科学や科学者を批判する科学論者という人も出てくる。 科学を特別視することもできるし、ひとつの文化の変種にすぎないとみることもできる。 二項対立のところで<白人、黒人>や...
様々なところに対立軸が生じる。例えば、科学が生まれれば、科学者となる人もあれば、科学をかじる人もいる。また、科学や科学者を批判する科学論者という人も出てくる。 科学を特別視することもできるし、ひとつの文化の変種にすぎないとみることもできる。 二項対立のところで<白人、黒人>や<男性、女性>というものもある。白人は黒人より偉く、男性は女性より偉い。そういう権力によって動いている。何を言おうが、政治がそうなっている。 新装版のあとがきを読んだら、感動した。すべてのピースがつながったように感じた。いかに誤解されて読まれていたのか納得した。3.11以降の世界になっても、通用するものだと思う。あのとき、どうして福島原発が影に隠されたのか。科学者だけの責任にしていいのか。科学と政治はどのような関係になればいいのか。科学を科学者だけのものにしていいのか。どうやったら、科学がみんなに共有されることになるのか。 第一部、第二部、第三部という構成になっているが、第一部がいちばん難しい。第三部がいちばんわかりやすい。第二部は中くらいである。第一部が難しければ、第三部から読むのをお勧めする。
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