負けない力 の商品レビュー
エビデンス・論拠はたぶん(いまさら驚かないが)橋本治の場合、彼が広く見聞きしたニュースもさることながら彼自身がこれまで常に怠ることなく鍛え上げてきたセンスによるものなのだろう。つまり「なんかへんだ」という素朴にして深遠な気づき・違和感を(時に常識をもぶっ飛ばして)掘り下げて、腑に...
エビデンス・論拠はたぶん(いまさら驚かないが)橋本治の場合、彼が広く見聞きしたニュースもさることながら彼自身がこれまで常に怠ることなく鍛え上げてきたセンスによるものなのだろう。つまり「なんかへんだ」という素朴にして深遠な気づき・違和感を(時に常識をもぶっ飛ばして)掘り下げて、腑に落ちるまで考え抜く。そんな至難の業の結晶のこれらの言葉は、したがって「回答」「真実」ではなく「試論」のようにぼくには映る。むろんこれは本書への敬意を込めて語る。わかったつもりにならず、自分で考えなさい――本書をぼくはそう読んでみる
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自分で物を考えて書いた本。難しいことをわかり易く書いていると思う。 学歴が高い=知性があるではないのは、受験に向けた日本の教育が、覚えること(暗記)に特化していて、考える方向に向かっていないから。 各自が考えるようになって行けば良いのだろうけれども、手っ取り早いのは教育を考える...
自分で物を考えて書いた本。難しいことをわかり易く書いていると思う。 学歴が高い=知性があるではないのは、受験に向けた日本の教育が、覚えること(暗記)に特化していて、考える方向に向かっていないから。 各自が考えるようになって行けば良いのだろうけれども、手っ取り早いのは教育を考える方向に向けることではないだろうか。そのために必要なのは、先生の教育し直しになるけれど、そのように変えて成功している国もある。 日本人が何故成熟を目指さなくなったのかについては、あーなるほどという形で提示してくれている。 考えられる人に私もならねば、と思わせてくれる一冊。
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橋本治さんの相変わらずの文章にニヤリです。 正解のない今の世界に迷える私達に必要なものは、ズバリ....。何だ.!? 負けない力!? そもそも、こんなふうに簡単に何だ?何だ?と正解を求めようとする私が×××。 考えよう。 きちんと積み上げて正解の根拠となるものが見えるまで。
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橋本先生の本、久々に読みたくなって比較的新しいものを選んでみました。 相変わらずの橋本節、まわりくどさ健在です! この本で言う「負けない力」とは知性のことです。 知性というのは、自分で考えて、他ならぬ自分を納得させることで、 考えるというのは、問題を発見し、その問題を解...
橋本先生の本、久々に読みたくなって比較的新しいものを選んでみました。 相変わらずの橋本節、まわりくどさ健在です! この本で言う「負けない力」とは知性のことです。 知性というのは、自分で考えて、他ならぬ自分を納得させることで、 考えるというのは、問題を発見し、その問題を解くことです。問題を発見することが大事。 世の中の流れや「みんな」を基準にせず、自分自身の人生を見つめよう、というお話です。 自分で考える難しさと大切さを実感しました。 自分では考えていると思っていても、それはコピペの情報かもって私のことかも… 「みんな」を基準に考えてしまうのって私のことかも… 空気読むの得意だし… 身につまされること多し。ヤバイな。
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橋本治さんの本を読んでいると、 あまりにまっとうなのに、日常の中で見落としていることに いろいろ気付く。 アタマの中をいろいろな考えが動く。 今を語るのに、ネットの話をことさら入れなくても、ちゃんと見える、伝わる。 のは、橋本さんが問題の本質をとらえているからなんだよな。 考える...
橋本治さんの本を読んでいると、 あまりにまっとうなのに、日常の中で見落としていることに いろいろ気付く。 アタマの中をいろいろな考えが動く。 今を語るのに、ネットの話をことさら入れなくても、ちゃんと見える、伝わる。 のは、橋本さんが問題の本質をとらえているからなんだよな。 考える、ってどういうことか。 不安や問題があって、それをなくそうと動き始めるとき、 アタマはものを考えることを始めるし、それによって知性が身についていく。 「みんな」を基準にすると、際限なく続いていくしかないような、 詰め込み型の思考(勝つこと)では、対応できない。 自分のほどほどを知って、必要な場面で考え、現状を変えていく(負けない)ことが 個人としてできる、大切なこと。 「謙遜」ってそういうことなんだ、とまたも目からウロコの経験。 橋本治の本を読みなれていない人にしたら、 なにをまどろっこしい、となるんだろうが、 結論にたどり着くには、 ちゃんとこういう、道筋を追って考えることを抜きにはあり得ないのだと、 知っておく必要はあると思う。 なんでもかんでも、すぐ答えを求めてるなんて怠惰だよ。
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著者は、知性とは「負けない力」だと言います。読み終わった頃には、知性とは「考え抜く力」であり、「生き抜く力」だと感じました。 一般的に、知性=偏差値の高さと捉えられやすいものですが、そうではないと著者は説きます。万が一壁にぶつかった時に、自身のなかに積み重なっている知識や経験を...
著者は、知性とは「負けない力」だと言います。読み終わった頃には、知性とは「考え抜く力」であり、「生き抜く力」だと感じました。 一般的に、知性=偏差値の高さと捉えられやすいものですが、そうではないと著者は説きます。万が一壁にぶつかった時に、自身のなかに積み重なっている知識や経験を生かしてその場を乗り切る力。その「万が一」なんて来ないと胡坐をかくのではなく、あらゆる可能性を想像していざという時に対応できる力こそが大切だと。 「相手に勝つ力」ではなく「自分に負けない力」という思考は、自分を律する・自分を守ることに繋がります。他人の言動や簡単に手に入る情報に振り回されたりせず、自分の頭と体を使って考えて行動すること。その「力」は今日明日で身に付くものではなく、日々の積み重ねしかありません。 言うは易く行うは難し。
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知性は負けない力だと著者は言う。負けない力とは考えること、流されないこと、疑問を持つこと。決して相手より優位に立とうと負かすことではない。自分と向き合うことなのだなぁ。 日本でも世界でも色々おかしなことが起こっていて不安や悲しみにくれるが、考えることをやめてはならないのだ。
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一気に読んでしまわずに 他の本を読み進めつつ 「間」を持って ゆっくり読みました 考えながら 同じところを 何度も 読みました 何となく 豊かな 時間が 流れていた そんな気がします 読むこと は 考えること なんだな と 再認識しました
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子供に読んで欲しいと思うけど自分はまあいいやって感じだった。ってか、彼の小説を読んでいるような人は読まなくていいという本だと思う。たぶん。
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知性とは何かということが中心の一冊。 分かりやすい答えは提示しないというやり方。誰かに似ていると思ったらアーレントだ。
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