太陽は気を失う の商品レビュー
中年から晩節を迎える男女の、どこかままならなかった人生を描いた14の掌編。 どの掌編でも大きな事件があるわけでもなく、どこか淡々と様々な人間模様を描いて行きます。大きくは無いけれど密度は濃い。そしてさすがの表現力。 ただ、ちょっと読む時期を間違えたかな。バタバタした中で読んだので...
中年から晩節を迎える男女の、どこかままならなかった人生を描いた14の掌編。 どの掌編でも大きな事件があるわけでもなく、どこか淡々と様々な人間模様を描いて行きます。大きくは無いけれど密度は濃い。そしてさすがの表現力。 ただ、ちょっと読む時期を間違えたかな。バタバタした中で読んだので、どこか捉え逃した感じがします。
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作者の表現力に、いつもながら驚いた。 でも読んでくうちに、ちょっと形容がくどいと感じてくる。小説とはいえ人とその様をここまで刻むのかと言う感じ。映画に例えればクローズアップのし過ぎ。ちょっと疲れる。
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現代が舞台の短編集。 どれもどこにでもあり得る話だけに、読後は重く感じてしまう。ただその中でも、時代小説で培われたものだと思うが、明日や未来をメッセージを残して終わっていて、力強く感じた。 特に良かったのは、売れないジャズ歌手が学友の独立を機に、歌い手として幸せを感じ、珍しくハッ...
現代が舞台の短編集。 どれもどこにでもあり得る話だけに、読後は重く感じてしまう。ただその中でも、時代小説で培われたものだと思うが、明日や未来をメッセージを残して終わっていて、力強く感じた。 特に良かったのは、売れないジャズ歌手が学友の独立を機に、歌い手として幸せを感じ、珍しくハッピーエンドで終わった短編「ろくに味わいもしないで」のラストで歌うシーンが情景が良かった。 短編最後の「夕暮れから」も、女将さんとしての凛々しさがなんとも良かった。
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なんというか、現代社会の生き辛さがなんとも。 毎日を生きても、辿り着くのはこういう老い先なのかと思うと、悲しい。 人はなぜ、生きるのか。 一筋の光が差しているのかいないのか、最終一歩前の様々な人々。 歳を重ね、日々を生きてきた。 それが人生で、でも、それは何になるのか。 何とも...
なんというか、現代社会の生き辛さがなんとも。 毎日を生きても、辿り着くのはこういう老い先なのかと思うと、悲しい。 人はなぜ、生きるのか。 一筋の光が差しているのかいないのか、最終一歩前の様々な人々。 歳を重ね、日々を生きてきた。 それが人生で、でも、それは何になるのか。 何ともならなくても、それでも人は生きていく。 そういう話をこれだけ読むと、結構しんどい。 未来に希望なんて持てない。 でも、そこになぜか美しさを感じさせられてしまう。 恐い作家だなあ。 端正な文章だから後味も悪くない。 突きつけられたのは現実。 そうやって受け入れられてしまうのが怖ろしい。
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