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大転換 の商品レビュー

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2024/10/20

刊行は2015年。著者は環境保護活動の第一人者とされる人物。 本書は電力資源確保の動向について、刊行当時の各国の動きをかいつまんて解説している。てっきりどの国もあらかた同じリソースで電力供給に勤しんでいるかと思いきや国ごとにばらつきがある。石炭≒環境によくないという認識は持ってい...

刊行は2015年。著者は環境保護活動の第一人者とされる人物。 本書は電力資源確保の動向について、刊行当時の各国の動きをかいつまんて解説している。てっきりどの国もあらかた同じリソースで電力供給に勤しんでいるかと思いきや国ごとにばらつきがある。石炭≒環境によくないという認識は持っていたが、中国やインドなど、先入観で空気汚染が酷い国でさえ、日本以上に積極的に再生可能エネルギーを真摯に考えているようだ。 10年近く前のことでドッグイヤーの今は電力環境も変わっているであろう。あまり電力のことは気にせずに生活ができているが、安穏としていいのか。少なくとも住んでいる国に電力資源はどこから来ていて、世界と比べてどうなとなのか知るべきでないか。そう思わせる書籍。

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2020/08/30

エネルギー分野で現在進行中のエネルギー転換について、各国のデータをもとに詳細に記載。確かに石油、石炭、原子力からクリーンな自然エネルギーへの転換は避けられない。日本のデータも提示されているが、特に日本の現状に特化しているわけではないので国内の状況を把握するにはちょっと物足りないか...

エネルギー分野で現在進行中のエネルギー転換について、各国のデータをもとに詳細に記載。確かに石油、石炭、原子力からクリーンな自然エネルギーへの転換は避けられない。日本のデータも提示されているが、特に日本の現状に特化しているわけではないので国内の状況を把握するにはちょっと物足りないかも。それにしても日本の政治家って、この転換にどう対応するつもりなんだろう・・

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2019/01/20

化石燃料や再生可能エネルギーについて、網羅的かつ精緻に記述されている良書です。文章的には著者の意見はそれほど全面に出ていないように感じられますが、実際は当然ながら意見的記述となっています。化石燃料にはすでに陰りが見え始め、再生可能エネルギー推進の土壌が急速に整備されている中、現在...

化石燃料や再生可能エネルギーについて、網羅的かつ精緻に記述されている良書です。文章的には著者の意見はそれほど全面に出ていないように感じられますが、実際は当然ながら意見的記述となっています。化石燃料にはすでに陰りが見え始め、再生可能エネルギー推進の土壌が急速に整備されている中、現在のエネルギー事情を理解する上で非常に参考になる著書と言えます。

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2018/12/02

半世紀近く環境問題のオピニオンリーダーとして世界を引っ張ってきた著者。 エネルギー問題に対する、ひとつの見解、考え方である。大きな方向性は違わないと思うが、例えばバイオマスが果たすべき役割やそのメリット、水素利用に関する考察など、異論も多いかと感じる。また、翻訳の問題なのか分から...

半世紀近く環境問題のオピニオンリーダーとして世界を引っ張ってきた著者。 エネルギー問題に対する、ひとつの見解、考え方である。大きな方向性は違わないと思うが、例えばバイオマスが果たすべき役割やそのメリット、水素利用に関する考察など、異論も多いかと感じる。また、翻訳の問題なのか分からないが、前後の文章、段落のつながりが、飛躍している部分がいくつかある。

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2015/12/05

世界では新しいエネルギーへの転換が進んでいるようだ。 帯に「加速する世界、逆行する日本」と記されている。

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2015/10/31

今、世界的に新しいエネルギー経済のうねりが広がっている。石炭・石油、原子力といった、かつて、そして現在も世界を動かしているエネルギーから、太陽光、太陽熱、風力、地熱、水力といった、地球に負荷をかけない再生可能エネルギーと呼ばれるエネルギーにシフトされつつある。こうした流れを、地球...

今、世界的に新しいエネルギー経済のうねりが広がっている。石炭・石油、原子力といった、かつて、そして現在も世界を動かしているエネルギーから、太陽光、太陽熱、風力、地熱、水力といった、地球に負荷をかけない再生可能エネルギーと呼ばれるエネルギーにシフトされつつある。こうした流れを、地球環境問題で高名なレスター・ブラウンが世界各地の実例を挙げながらレポートしている。これはある意味、日本を愛する彼の、日本へのエールともいえる。つまり、エールを送られないといけないくらい、日本のエネルギーシフトは原発の再稼働にこだわって停滞していることがわかる。

Posted byブクログ

2022/06/01

世界は石炭火力発電に退場を迫っている。投資がそちらに向かわなければ必然的にそうなる。代わりはもちろん再生可能エネルギーだ。石炭も、太陽エネルギーの濃縮されたものだけど、作るのにかかる時間に対して、使ってしまう時間が短すぎるし、掘り出してから燃やすまで、さまざまに負荷が大きい。 ...

世界は石炭火力発電に退場を迫っている。投資がそちらに向かわなければ必然的にそうなる。代わりはもちろん再生可能エネルギーだ。石炭も、太陽エネルギーの濃縮されたものだけど、作るのにかかる時間に対して、使ってしまう時間が短すぎるし、掘り出してから燃やすまで、さまざまに負荷が大きい。 ところが、日本では石炭火力の新設がトレンドである。 どういうことだ? 本書は日本向けに書かれたものではない。だから特別に日本固有のヒステリックな言説ではないが、登場する日本のシーンは、原子力発電で被害を受け、世界各国が原発から足を洗おうとするのに、また再稼働を目指していることが、なんだかなあ、的に書かれている。大きな可能性がある日本の地熱発電も、しがらみだらけで、ようやく始まるよ、ぐらいのものだ。 たとえば中国では、原発よりも風力発電の発電量が上回っている。地熱利用も世界一だ。石炭を燃やして大気を汚染しているイメージが強いが、これも転換を図ろうとしている。日本は「大転換」から乗り遅れているように見える。これは日本固有の自虐観からばかりでもあるまい。大転換には大義名分もあるが、経済性がその原動力だ。 自立型の再生可能エネルギーがどんどん増えれば既存の電力会社の経営は圧迫され、電気料金が上がる。するとますます電力会社離れが起きる。 電力会社は「闘うか、それとも適応するか」。 日本では「買い取り拒否」という闘いが起きた。つまり大転換に水を差したわけだ。電力会社が従来のモデルではない経済性を見出そうとすることこそ、大転換には必要なのだろうが、恐竜化というかなんというか…。

Posted byブクログ