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虫の虫 の商品レビュー

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2021/12/09

細見美術館に「虫めづる日本の美」を見に行った。養老先生が関わっているからだ。明日くらい行こうかと思ってホームページを調べていると、養老先生本人のギャラリートークがあるというので、これはラッキーと、それに時間を合わせて出かけて行った。1時間、10数人だけで養老先生のお話を聞くという...

細見美術館に「虫めづる日本の美」を見に行った。養老先生が関わっているからだ。明日くらい行こうかと思ってホームページを調べていると、養老先生本人のギャラリートークがあるというので、これはラッキーと、それに時間を合わせて出かけて行った。1時間、10数人だけで養老先生のお話を聞くというぜいたくな時間を過ごした。もっとも、先生、昔のようなお元気はなく、ほとんど声が聞こえなかった。それでも、近くにいられるだけで幸せであった。最後に、ご著書を購入するとサインをいただけるということで、まだ持っていなかった虫関係の本を2冊購入した。本書はそのうちの1冊。おもしろいのは後半、ラオスに入ってから。梅棹忠夫先生の探検の記録と同じようなわくわく感がある。転んで手をけがしたり、ハチに刺されたり、ご本人にはつらいことだったのだろうが、そういうハプニングがおもしろい。現地の人が、そのハチの巣からとった幼虫をそのまま食べるとか、それもまた趣きがあって良い。本書の前半に書かれているような内容を、ギャラリートークでも話されていた。ヒトの目が顔色を見るのに都合が良いようにできているというのは「ヒトの目、驚異の進化」(チャンギージー)で読んだ内容だっただろうか。養老先生はそのことに気付けなかったことをすごく悔しがっておられるようだ。トークの中でしっかり聞こえた内容で印象に残っているものがある。土の庭をコンクリートに変えて、そこにプランターを置き、花を植え、それを囲んでみんなで楽しそうに会話をしている。それなら最初の土のままでよかったのではないか。雑草が生えるなどして、自分のコントロールが効かないのがいやなわけだ。そうやって、自然を押しのけて、人工的に自然をつくって楽しんでいる。「デジタルネイチャー」の発想にも相当ショックを受けていらっしゃる様子だったが、そのあたり、もう少し詳しく話が聞きたかった。最後にサインをもらうときに少しだけお話ができた。最近YouTubeで昔のご講演などをよく拝聴していますというと、昔みたいな元気がなくなった、と弱気なことをおっしゃっていた。まだまだこれからあと10年くらいは頑張って欲しいと思ったが、何も言えなかった。

Posted byブクログ

2019/10/23

虫屋が虫に関わっているとき、不幸に見えることはないっていう話。 本当に虫が好きなんだなーというのが伝わってくる。 ハチに刺されてアナフィラキシー・ショック起こしても、次の日にはまた虫捕りに…、スゴイ。

Posted byブクログ

2019/01/31

あとがきが面白い。すでにやるべき仕事は終わり、残りの人生は好きなことをやることの大切さ、「人のため」など一切かんけいなく、自分のために楽しむ、ゾウムシを1日中眺めていても飽きない、世の中のほとんどの人は昆虫に興味ないので、趣味の話をしても「そうですか」で終わってしまう、等々。養老...

あとがきが面白い。すでにやるべき仕事は終わり、残りの人生は好きなことをやることの大切さ、「人のため」など一切かんけいなく、自分のために楽しむ、ゾウムシを1日中眺めていても飽きない、世の中のほとんどの人は昆虫に興味ないので、趣味の話をしても「そうですか」で終わってしまう、等々。養老先生は「ゾウムシ屋」らしい。

Posted byブクログ

2016/02/05

「ガキじゃあるまいし」と見下しがちだけど、養老先輩のこのハードコアすぎる虫捕りエッセイ集(なんせラオスまで行ってる)を読めば花火より、プールより、虫捕りに行きたくなるはず。 POPEYE 2015年AUGUST Issue820 TO DO LIST から引用

Posted byブクログ