敗者たちのツール・ド・フランス～ランタン・ルージュ～ の商品レビュー

マックス・レオナルド(著者),安達眞弓(訳者)

2016/06/14

創成期から現代までのツールの歴史を、勝者とは違った視点から振り返る本書の内容自体はとても興味深いものです。

一方で文体にはやや難あり。原文に問題があるのか、翻訳の咎かはわかりませんが。

「マチュー・ヘルマンスは、ブエルタ・ア・エスパーニャで複数のステージ優勝の経験はあるが、ツール・ド・フランスでは、まだ単独でのステージ優勝を達成しただけだった。」（p322)
という具合。”単独でのステージ優勝”ってどういうことでしょう…
こういう理解困難な、あるいは不親切に思えるような記述が多く、読むのに骨が折れました。その分評価は割引です。