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友だち殺し の商品レビュー

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2015/08/20

アメリカの作家ラング・ルイス、1942年発表の小説(邦訳は2015年)。著者のデビュー作。大学医学部を舞台にしたミステリー作品。前半は少々退屈、終盤は読ませます。胸に沁みる結末も良いです。 24歳の女性ケイトが大学医学部の学部長秘書に採用される所から物語は始まります。ブロンド美...

アメリカの作家ラング・ルイス、1942年発表の小説(邦訳は2015年)。著者のデビュー作。大学医学部を舞台にしたミステリー作品。前半は少々退屈、終盤は読ませます。胸に沁みる結末も良いです。 24歳の女性ケイトが大学医学部の学部長秘書に採用される所から物語は始まります。ブロンド美人だったという前任の秘書は突然出奔したとのことで、何やらもやもやした空気が周囲には満ちています。やがて彼女の死体が発見され毒殺されたようだとのことになり・・・。 主にケイトと刑事タック、二人の視点で語られる物語。秘書は何故出奔し何故殺されたのか、犯人は彼女と親しかった医学部の友人仲間の中にいるのか・・・。キャラクターも良いし丁寧に語られる物語も良いのですが、少々退屈。 医学部ということで解剖用の死体やら人体標本やらグロテスクな描写が少しあり、何だかその部分だけ読者うけを狙ったもののように思われてちょっと嫌な感じがします。死体発見の経緯も偶然にしては出来過ぎ。 結末は良いです。犯人は、いるとしたらこの人物以外有り得ないだろうと思っていた人物で意外性は無いのだけれど、70年以上前に書かれたという時代を感じさせない現代的な問題性を孕んだ作品。

Posted byブクログ