甦る古伝武術の術理 の商品レビュー
見返し ■まわす動きの問題点は、まわすとすべての動きが「まわる」動きに吸収されて、個々の動きの同時進行ができなくなってしまうことにあります。また、まわす動きは関節部を支点としたワイパー状の円運動(ヒンジ運動)になる場合がほとんどで、そのため動く方向が相手に容易に探知、阻止されやす...
見返し ■まわす動きの問題点は、まわすとすべての動きが「まわる」動きに吸収されて、個々の動きの同時進行ができなくなってしまうことにあります。また、まわす動きは関節部を支点としたワイパー状の円運動(ヒンジ運動)になる場合がほとんどで、そのため動く方向が相手に容易に探知、阻止されやすいのです。「井桁崩しの原理」の特色は、この単純な円運動がもっている問題点を、平行四辺形が潰れてゆく形をモデルとした動きにより克服しようとしている点にあります。 ■昔の日本の庶民は、右手右足が同時に出るナンバという歩き方、つまり順体で歩いていたので走ることができなかったのです。しかし、そうした身体運用が基礎にあったからこそ、古の術者は現代人の想像を絶するハイテクの走りを生み出したのです。 現代に見られるような、歩行や走る際に体を捻る西欧的身体運用法は、もちろんそれなりに有効です。しかし、それだけにかえって段違いの動きへの扉を閉ざしてしまったとも言えるのです。
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