御家人斬九郎 の商品レビュー
「柴田錬三郎」の連作時代小説『御家人斬九郎』を読みました。 『新篇 眠狂四郎京洛勝負帖』、『貧乏同心御用帳』に続き、「柴田錬三郎」の作品です。 -----story------------- 本所に住む貧乏御家人「松平残九郎」。 表ざたにできない罪人の介錯を副業としていること...
「柴田錬三郎」の連作時代小説『御家人斬九郎』を読みました。 『新篇 眠狂四郎京洛勝負帖』、『貧乏同心御用帳』に続き、「柴田錬三郎」の作品です。 -----story------------- 本所に住む貧乏御家人「松平残九郎」。 表ざたにできない罪人の介錯を副業としていることから、ついたあだ名が「斬九郎」。 腕はめっぽう立つのだけれど、酒と女、そして何より79歳になる美食家で大食漢な母親にはからきし弱い! ふつか酔いの今日も尻をたたかれ、依頼の仕事に駆けつける。 江戸の町から東海道、京都まで、事件の裏の謎を解く短編10作と中編5作を収録した、型破りな傑作時代小説。 ----------------------- 1976年(昭和51年)に刊行された作品に、翌年に文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に発表された2篇を加えた作品… 観たことはないのですが、「渡辺謙」の主役でフジテレビでドラマ化(全50話)されているようですね。 ■第一篇 片手業十話 ・第一話 男ってえ奴はこんなものさ ・第二話 二兎を追ったら二兎を獲るさ ・第三話 隻腕でやるかたてわざだぜ ・第四話 柳生但馬守に見せてやりてえ ・第五話 直参旗本の死にざまだぜ ・第六話 良人を殺した気持が判るぜ ・第七話 女の怨念はおそろしいやな ・第八話 寺で新仏をつくってやらあ ・第九話 正義の味方にだってなるぜ ・第十話 女の嫉妬はこうして斬るのさ ■第二篇 箱根の山は越えにくいぜ ■第三篇 あの世で金が使えるか ■第四篇 美女は薄命だぜ ■第五篇 座敷牢に謎があるぜ ■第六篇 青い肌に謎があるぜ ■解説 平松洋子 首切りを副業とする貧乏御家人「松平残九郎(通称:斬九郎)」… 酒と女、そしてグルメで大食漢の79歳になる母親「麻佐女」にはからきし弱いのだが、腕は超一流、、、 そんな「斬九郎」のもとには、幼馴染で北町奉行与力の「西尾伝三郎」等から秘密裏に解決が必要な難事件の依頼が舞い込んでくる… 奇妙な謎の解決に、今日もその剣が冴えわたる。 「斬九郎」と「麻佐女」の奇妙奇天烈な親子関係を軸にしながら、諸事件を精緻な筆致で描き出す、痛快至極な大衆小説でしたね… 本で読むよりも、ドラマを観る方が愉しめる作品かも。
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時代劇が脳内再生されますわ。 配役は覚えていますからね。 まあ落ちとしてやっぱり金がねぇのよ。 そりゃあそうですよ、どっちも致命的な浪費家よ。 (飲む買う打つと大食らい) そんなダメ男(?)の斬九郎だけど その腕前は本当に確かなのよ。 最後の作品はとことんまでの悪人がいて さすがに彼も苦労させられますが ちゃんとこの悪人の思惑は見抜いていたようです。 最後はちゃんといいことあるよ!! やったね、斬九郎!!
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前半に超短編10話、後半に中編5話。 貧乏御家人の裏の顔は凄腕処刑介錯人、とにかく斬九郎が強くて男気溢れて粋で格好良い。 ヒーローが事件をスピーディーかつスマートに解決していく基本型に加え、中編ではミステリー要素まで盛り込まれ話のバリエーションは意外と広い。 1刷 20...
前半に超短編10話、後半に中編5話。 貧乏御家人の裏の顔は凄腕処刑介錯人、とにかく斬九郎が強くて男気溢れて粋で格好良い。 ヒーローが事件をスピーディーかつスマートに解決していく基本型に加え、中編ではミステリー要素まで盛り込まれ話のバリエーションは意外と広い。 1刷 2021.2.3
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柴錬をたくさん読んでいるわけではないんだけど、ちょっと作者の印象と比べて緩い感じの話。 やはり、母親が良いキャラクターですね。(^^ 中編より短編の方が介錯役という設定が効いていて良かったと思います。
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