大学事務組織の強化書 の商品レビュー
実態調査に基づいた大学事務組織論。今の大学事務がどうなっているかを勉強するには良い「教科書」だが、今後の具体的なアイデアはない。
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本書は、経営学関係の文献のレビュー、大学事例の検討、調査報告により、編者の関心と主張がまとめられている。全体的に各章が独立した、既に報告・発表された総集編のような印象を持った。1章は制度の解説、2章は職員啓蒙書、3章は調査概要説明と集計報告、4章は多くの節での多彩な報告と思いが記...
本書は、経営学関係の文献のレビュー、大学事例の検討、調査報告により、編者の関心と主張がまとめられている。全体的に各章が独立した、既に報告・発表された総集編のような印象を持った。1章は制度の解説、2章は職員啓蒙書、3章は調査概要説明と集計報告、4章は多くの節での多彩な報告と思いが記されている。 逆に言えば、多くのアプローチを取らざるを得ず、大学事務組織の複雑な在り様を表していることの証左ともいえる。あとがきにもあるように、この本は「学術書」のような研究報告というより、関連課題を提示することを目的としているので、読者はこの点を予め承知しておく必要がある。 まとめられている調査結果は単純集計のみにとどまっていた。サンプル数が多いので、いくつかの統制変数(規模別、立地条件別、オーナー型/非オーナー型等)で分析すると、より経営課題が明瞭になると感じた。高質なデータなので、クロス集計等の今後分析予定があれば、それに期待したい。 大学の事務・実務に関する研究の難しさを改めて感じた。依拠すべき理論と研究方法を整理する余地が残されている印象を持った。
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大学のガバナンスに大きく関わる組織について、基礎から実証的な調査結果をもとに論じた本。 大学事務組織の基本を学ぶ上で大学職員が押さえておきたい1冊。
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