SEKAI NO OWARIの世界 の商品レビュー
作者中村圭志のハリポタ論を以前読み、とてもおもしろいなと思いましたが、SEKAI NO OWARIは数曲しか知らないバンド。少し前は常にTVで見かける人気者でしたが、最近めっきり露出が減ったなと、ファンならずとも気になっているところです。 この本は、その人気最高潮の時にリリース...
作者中村圭志のハリポタ論を以前読み、とてもおもしろいなと思いましたが、SEKAI NO OWARIは数曲しか知らないバンド。少し前は常にTVで見かける人気者でしたが、最近めっきり露出が減ったなと、ファンならずとも気になっているところです。 この本は、その人気最高潮の時にリリースされた本。著者は宗教学者なのですが、ハリポタといいセカオワといい、かなり許容エリアが広いんですね。 知っている持ち歌数曲のレベルでどこまで理解できるか不安ながら、彼らを知る手掛かりになるかもとも思い、読んでみました。 10代・20代に支持されている彼ら。世代的に合致しない著者は、音のフィーリングとは違う論点からアプローチしていきます。 おもしろいなとおもったのが「たま」との類似性。 まさかと思いましたが、著者は大まじめ。 「一見カオティックで強いオタク性を帯びているが実は明確で親しみやすいメロディー」というところが共通していると指摘されると、たしかに頷けます。 また「エヴァンゲリオン」との類似性も挙げていました。 これは何となくわかるものの、「エヴァの世界観はグノーシス主義に近い」という考え方が新鮮。よくわかりませんが観念的ということでしょうか。 「世界は陰謀的なものによって閉じられており、個人が世界にコミットするのは悪に手を染めるということ」とみなす点が近いとのことです。 メジャーデビューして3か月目にしていきなり武道館ライブを行ったという彼ら。伝説を作り、今は落ち着いた感がありますが、物事を知る際には、王道の正面からだけではなく、さまざまな側面からの見方や取り入れ方があるものだと、改めて感じました。
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