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さよならのない国で の商品レビュー

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2016/09/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

フィクションではない。小説だからフィクションなんだけど。 誰の心の中にもある天国ホテル。 無情にも お腹がすき 忘れている時間が増えていることに気づくときの情けなさ。 哀しみに溺れそうな人も 泣けない人も 愛おしい。  康 有難う。

Posted byブクログ

2015/07/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

お久し振りの新作は、Chara創刊20周年記念で四六判ソフトカバーの単行本です。 葛西リカコセンセのイラストがとても素敵な装丁です!挿絵も文芸書としてひけをとらない素晴らしい仕上がり。 2段組で最初はとっつきにくいですが、読み始めたらあっという間にストーリーに引きこまれてしまいました。 死んでしまった大切な人のことが忘れられない、もう一度会いたい、という切実な思いがテーマです。 死者と再会できるという都市伝説の「天国ホテル」にたどり着いた康と春希。 大切な人との永遠の時を過ごすのか、愛する人と現実に戻るのか、愛を試される二人です… 永遠の別れは誰にとっても苦しく辛いこと。亡くした人を思う気持ちは当然です。 春希だけじゃなく、他にもそんな同じ思いをかかえた人々が登場して、より切ない気持ちでいっぱいにさせられました。 春希がさよならをしないことより、さよならを決意してくれて安堵しました。現実を選んで、ちゃんと前向きになってくれた春希は強くなったと思わせてくれました。康のおかげですよね。 ダークファンタジーというよりも、切ないファンタジーのような気がしました。 天国ホテルの描写がミステリアスで印象的。 怖さの中にやさしさに満ちあふれているストーリーでした。 なので逆に怖いのかやさしいのかどっちつかずの感じは否めなかったですね~ 20周年という気構えのせいか、気を使いすぎ?通常運転でエロく甘いトロットロのBL風味をもっと前面に出してもよかったですよね。月彦と清潔すぎww

Posted byブクログ