日本の愛国心 の商品レビュー
読み終わった感想はひとこと、「凄い」。筆者は解説にもある通り、保守主義の立場をいったん留保し、「侵略史観」でも「大東亜史観」でもない歴史観で「愛国心」を考察する。 筆者は日本について西洋の言葉で簡単に表現するのを嫌い(もちろん日本人を理解するには西洋的な方法を用いなければいけない...
読み終わった感想はひとこと、「凄い」。筆者は解説にもある通り、保守主義の立場をいったん留保し、「侵略史観」でも「大東亜史観」でもない歴史観で「愛国心」を考察する。 筆者は日本について西洋の言葉で簡単に表現するのを嫌い(もちろん日本人を理解するには西洋的な方法を用いなければいけないのは宿命であるが)、戦争で散華していった人々の思想に寄り添い、日本人の根底にある精神を明らかにしていきます。 保守思想は確かに理性を厭い、感情や身近なものを重視する思想ですが、それさえ西洋からの輸入品なのです。筆者はそういった「右」「左」論争からも抜け出そうとしているのではないでしょうか。
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