氷温食品入門 改訂版 の商品レビュー
”氷温”とはあまり聞き慣れない言葉であるが、0℃以下から氷結点までの温度帯のことだそうだ。この温度帯で食品を保存すると長期間(1年弱)鮮度を保つことが知られており、また、適度なストレスによって熟成し旨味が増すとのこと。本書は氷温が穀物・野菜・果物・肉・魚介・加工食品などの食品カ...
”氷温”とはあまり聞き慣れない言葉であるが、0℃以下から氷結点までの温度帯のことだそうだ。この温度帯で食品を保存すると長期間(1年弱)鮮度を保つことが知られており、また、適度なストレスによって熟成し旨味が増すとのこと。本書は氷温が穀物・野菜・果物・肉・魚介・加工食品などの食品カテゴリでどのような影響をあたえるかといった研究の結果を中心とした構成となっており、応用面、すなわち製品の製造に関する記述はほとんどない。このことから”氷温”が発見されてから50年ほど経っているものの、まだまだ研究の途上であることを伺わせる。一方で、医学・獣医学への展開も示し、食品にとどまらない可能性を示している。この医学の面でもかなり有効であるとの結果がでており、もしかすると食品ではなく医学の方面に大きな貢献をもたらすのではないかと思える。
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