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水木しげるの古代出雲(文庫版) の商品レビュー

3.6

18件のお客様レビュー

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2016/05/24

出雲から美保関あたりの神社を友人についてまわったばかりで、記憶も新しく関心しきりでした。行く前に読んでいれば、また違った視点で観て回れたのではないかと思います。知的好奇心を刺激されました。 この本は、先生がお年をめしてからの本だと思いますが、先生のパワフルさが溢れています。いくつ...

出雲から美保関あたりの神社を友人についてまわったばかりで、記憶も新しく関心しきりでした。行く前に読んでいれば、また違った視点で観て回れたのではないかと思います。知的好奇心を刺激されました。 この本は、先生がお年をめしてからの本だと思いますが、先生のパワフルさが溢れています。いくつになっても意欲的に取り組む姿勢に、人のパワーは年齢に非ずだ!と勇気をもらいました。

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2016/02/16

どこまでが神話でどこからが史実なのか、突拍子もない展開に驚きつつもますます古代に興味を持ちました。一見憶えにくく眠くなる名前の長い登場人物も、水木さんに描かれれば記憶に残って理解しやすい。

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2016/01/26

水木しげるさん2012年の作品。最晩年の仕事ね…と思ってちょっと調べたら、水木さんは本当に亡くなる間際までほかにもたくさん漫画描いてらしたんですね。すごい。 さて内容はタイトルの通りなのだが、なんでもこの30年来、古代出雲族と思われる青年が水木サンの夢枕に立っては自分たちの無念...

水木しげるさん2012年の作品。最晩年の仕事ね…と思ってちょっと調べたら、水木さんは本当に亡くなる間際までほかにもたくさん漫画描いてらしたんですね。すごい。 さて内容はタイトルの通りなのだが、なんでもこの30年来、古代出雲族と思われる青年が水木サンの夢枕に立っては自分たちの無念を訴え続けてきたのだそうで、水木サン自身のルーツとも関わりの深い古代出雲のありし日の姿、そして国譲り神話の真実、これを描くのは自分の使命であると考え研究を続けてきたということである。 古事記はいわば勝者の言い分、そこで語られなかった真実を追い求めるという立場がはっきりしているので、ロマン溢れる読み心地で楽しめます。 でも内容の真偽のほどや、へ~情報よりも、水木翁が古代霊にせっつかれながら色々調べてこれを描いたっていうできごと全体が、なにより楽しい。 出雲での(弟子?の京極夏彦氏を伴っての)フィールドワークにも熱心だし、参考文献には2010年代出版の本も並んでいるし、精力的である。 そして、真面目なのにくすっとくる語り口。独特。

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2016/01/12

この手の漫画の極北は「ぼおるぺん古事記」だが、 本書は出雲神話という観点で貫かれている。 さらにいえば出雲人の無念さが動機にあるので、飄々とした中にペーソス漂う。

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2015/12/27

「出雲王朝があった」という立場から、古事記と出雲国風土記を再編して作り上げた水木版古事記である。巻末の参考文献が60冊以上並んでいて、一生懸命研究しながら描いたことかうかがわれる。ほとんどが5年前から3年前の作品であり、水木さんホントにお元気だったんだなあ、と思った。 所々考古...

「出雲王朝があった」という立場から、古事記と出雲国風土記を再編して作り上げた水木版古事記である。巻末の参考文献が60冊以上並んでいて、一生懸命研究しながら描いたことかうかがわれる。ほとんどが5年前から3年前の作品であり、水木さんホントにお元気だったんだなあ、と思った。 所々考古学的な知見も混ぜていて、ジオラマの写真をそのまま絵にしたようなものもあるが、そこに出てくる人物は水木しげるフィルターを通っていて生き生きとしているし、鳥の姿をしているシャーマンの姿など(49p)は、文献以上によく調べているように感じた。 困るのは、多くの所に専門的な正確さがあるのと同時に、好い加減な所も多々あるのである。出雲王朝が新羅の国に侵略されて「播磨や吉備が獲られた」などと簡単に書いていて、おいおいそんな根拠は何処にもないよ、と言いたくなる。出雲王朝説は、そもそも非常に根拠が薄いと私は思う。もちろん、国譲り神話のもとになった大きな「争い」はあったと思う。しかし大和王朝の前に、出雲が西日本一帯を統一していた根拠はない。 まあ、それはいいとして、水木しげる版の豊かな神話表現は、他の漫画版の古事記ともまた違い素晴らしかったのは確かだ。 今度「古事記を訪ねる島根の旅」を計画しているが、そのためのいいシュミレーションが出来た。 2015年12月22日読了

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2015/07/24

最後に現れた番外編にたどり着くことで 随分と理解を深めることができたけれども それでも情報が少なすぎて物足りない できればもお一歩踏み込んでほしかった 例えば心の声とかナレーション等で 裏情報を描き込むことで 状況の選択肢を増やしてほしいし 水木流のストーリーを盛り込んでもらえ...

最後に現れた番外編にたどり着くことで 随分と理解を深めることができたけれども それでも情報が少なすぎて物足りない できればもお一歩踏み込んでほしかった 例えば心の声とかナレーション等で 裏情報を描き込むことで 状況の選択肢を増やしてほしいし 水木流のストーリーを盛り込んでもらえればと残念だ タタラ族に付いても唐突で なぜ川を汚すのかとか どこから来てどんな考えを持った民の可能性が強いのかなどの 空白が気になるし 縄文人についても暮らし振りと衣服のギャップに違和感があるし 何時どこからこの島に辿り着いたのかと思いを巡らすための 手掛かりがほしいし 一番の問題は スサノオに始まり大国主の命に至る出雲族の立ち位置だろう 又高天ヶ原と天孫族の関係は同族同士なのか? 異なる種族なのか? 縄文人と出雲族と天孫族の関係は? 更には東北の民やアイヌの民や熊曾などの存在とどう関わるのか? それにしても 大判の本で読めばこの描き込まれた精密な絵を もっと楽しめたと残念に思う

Posted byブクログ

2015/06/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

古事記に興味があるものの、難しくて意味がわからない。 K書店の新刊コーナーに見つけて、購入した。 水木しげるによる、古代出雲の国譲りのマンガ。 「水木しげるの」視点の入った内容。 古事記を読み解いていくおもしろさはないけれど、大筋のわかりやすさはある。 スクナビコナがかわいい。 天孫族が朝鮮半島南部の人たちであろう、と書いてあるけれど、いいんだろうか。 「雲太、和二、京三」かつての出雲大社が高楼だったこと、温泉付近の神社にはオオクニヌシが祀られていること、など初めて知っておもしろかった。 出雲大社に皇室が嫁いだことは……、よくわからないまま少し考えてみた。 出雲の色々な神事の紹介も良かったと思う。

Posted byブクログ

2015/06/29

荒神谷遺跡から銅剣などが発見され、水木先生は大和政権の前に出雲王朝があったのだと調査をはじめる。 天地創造、スサノオのヤマタノオロチ退治、国譲りなど古代出雲の物語。 出雲風土記や古事記の神話の解釈や意味、こんな風に考えればいいのかと納得。

Posted byブクログ