その人の名は、殺意 新装版 の商品レビュー

赤川次郎(著者)

2021/02/21

※イラッとする要素が満載なので、言葉遣いが悪くなります。ご注意を。

謎解き要素も何もなく、ただ最初から最後まで、女が金井さんに惚れる→金井さんと関係を持つ→金井さんを守るために都合良く死ぬ/殺される(同時に、金井さんにとって不都合な人が都合良く死ぬ)→特別アリバイ工作とかしているわけでもないのに、金井さん疑われずに助かる…の繰り返しで終わり。
どこにそんな魅力があるのか知らんが、金井さんモテすぎだし、金井さんに都合が良いように物事が運びすぎ。
同じパターンの繰り返しすぎて、盛り上がりもクライマックスもないし、人が次々死ぬだけで、最後まで金井さんとその母の背景や過去が明かされることもなく、結局何なの？私は一体何を読まされていたの？って感じ。
毎回この方の作品には、あらすじで惹かれて→読んで期待外れということが多いので、一旦読むのやめようかなって思うくらい、今回のガッカリ感は大きい。

そもそも、あらすじに“愛すべき少女たちの純真さを保つためには、殺すしかない”云々とか書かれているが、この本の中に一人でも“純真な少女”なんていたか？
金井が一発で惹かれた篠崎ちづるだって、は？純真？(笑)って感じだし。
…あぁ、一人だけいたわ。少女という年齢からは数年経っているが、広瀬信子(金井の母)がアパートを引っ越す前の同僚の女の子・咲子さん。最初の方にワンシーンしか出てこないから、終わる頃には忘れてるけどw
あとは強いて言うなら、三歳の恵美ちゃん…？母親の桂木由美子はクソだけどw