リバーズ・エッジ(オリジナル復刻版) の商品レビュー
何度読んでもすごいな。 観音崎君、山田、吉川こずえ、田島さん、ルミちゃん、ルミちゃんの姉はそれぞれ何か重いものを抱えている。主人公若草ハルナは彼らを見る。 ルミちゃんがおかしくなった後の、「あたし達は 何かをかくすために お喋りをしてた」というのが本当だなと思った。 あとは「平坦...
何度読んでもすごいな。 観音崎君、山田、吉川こずえ、田島さん、ルミちゃん、ルミちゃんの姉はそれぞれ何か重いものを抱えている。主人公若草ハルナは彼らを見る。 ルミちゃんがおかしくなった後の、「あたし達は 何かをかくすために お喋りをしてた」というのが本当だなと思った。 あとは「平坦な戦場で 僕らが生き延びること」。
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お前は急に怒るから怖い。いきなりアカウント消すから怖い。ちょっとからかったくらいで怒るなよ。子供じゃないんだから。違う。そうじゃない。豹変というものは実際突発的に発生するものだが、その直前の出来事はきっかけに過ぎない。膨らませていた風船が破裂するように、心も然るべき時に破裂する。...
お前は急に怒るから怖い。いきなりアカウント消すから怖い。ちょっとからかったくらいで怒るなよ。子供じゃないんだから。違う。そうじゃない。豹変というものは実際突発的に発生するものだが、その直前の出来事はきっかけに過ぎない。膨らませていた風船が破裂するように、心も然るべき時に破裂する。原因は今まで降り積もった全てであり、直前の出来事など最後のひと押しでしかない。それにもかかわらず、直前の出来事だけを切り取り、それ以前の背景を切り捨てる行為は、意図してやっているのなら悪質で、意図せずやっているのなら愚鈍だ。
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やっぱりいい。 岡崎京子の漫画は文学だって言われる通り、小説を読んでるみたい。 絵も素敵やし、合間合間の言葉だけのシーンが突き刺さる。 ぼくはあの人を見てるだけでいいんだってゆうシーンがあぁっ…てなる
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映画から入って読んでみた。今よりももっと「世界」がせまかった時代の高校生の苦しさがすごい。つながろうと思えば「世界」につながることの今とは違って学校という密度の濃さがすごい
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社会学・政治学的にも重要な作品ということで知人から勧められて読みました。 現代に充満している不安や閉塞感を鋭敏な観察眼で捉えて、描き出していて、見ていて辛いのだけど目が離せない作品でした。 この作品には、悪人も狂人も出て来ませんし、戦争もなく、社会は落ち着いています。それなのに...
社会学・政治学的にも重要な作品ということで知人から勧められて読みました。 現代に充満している不安や閉塞感を鋭敏な観察眼で捉えて、描き出していて、見ていて辛いのだけど目が離せない作品でした。 この作品には、悪人も狂人も出て来ませんし、戦争もなく、社会は落ち着いています。それなのに、みんな確かに苦しんでいる。私たちは、なにと戦っているのでしょうか。 「平坦な戦場で僕らが生き延びること」 この言葉を作り出すまでに、作者の岡崎さんはどれほど苦悩したのでしょう。この一節に、私たちの苦悩が詰まっている気がしました。 私たち一人一人を救ってくれる、偉大な作品に出会えました。
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キャラクターがみんな狂っていて、彼らの体液、工場からの汚染で汚れた河川のそばで彼らはどんどん毒気をすって、狂っていく。このぐちゃぐちゃさがたまらなく好きです。今夜もう一回読みます
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お気に入りの読書喫茶にて読了。幸いこういう破滅的な世界は身近にはなかったが、けっこうリアルなんだと思う。高校生という若さと世界の狭さ故に、簡単に愛憎や性欲に振り回され過ちを侵してしまうのは想像できる。 とりあえずおもしろい。
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映画の予習として漫画の『リバーズ・エッジ』を読んだら、高校生くらいに読んだことがあるのを思い出し、気分悪くなって結局映画は観なかった。腐女子のねえちゃんが「あちら側」として雑に描かれていて、自分も「そちら側」だよなあ、と。
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"平坦な戦場"ってものすごくしっくりくる言葉だな。 学校でくだらないお喋りをして、なんとなく恋人を作ってみる。平坦な毎日だけど、毎日が戦い。 生き延びるために、何かを探したくて死体を宝物にしたり。 ギリギリのところで保たれてた何かがふいにぷつっとキレる瞬間が...
"平坦な戦場"ってものすごくしっくりくる言葉だな。 学校でくだらないお喋りをして、なんとなく恋人を作ってみる。平坦な毎日だけど、毎日が戦い。 生き延びるために、何かを探したくて死体を宝物にしたり。 ギリギリのところで保たれてた何かがふいにぷつっとキレる瞬間が恐ろしかった。それもいつか忘れてなかったことになるけど、戦いは終わらない。 登場人物みんなの心情が描かれていて、誰かしら、または全員に共感できるはず。 読後の気持ちは重い。そしてうまく言えないけど、岡崎京子さんの作品を読んだ後の、漫画の登場人物たちはどこかで生きていて、わたし自身も間違いなく今戦いながら生きているんだと思えるこの感覚が好き。 (わけわからない感想でごめんなさい)
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あたし達の住んでいる街には河が流れていてそれはもう河口にほど近く広くゆっくりよどみ、臭い。そしてあたしたちの学校もその河のそばにある。深みのない、のっぺりとした書き割りのような戦場。 時代の子どもたち、よく描けたなぁ。
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