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煩悩の子 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2017/10/20

舞台は1970年代の福岡。小学5年生の極(きわみ)は背が高く無愛想な顔で6年生から目をつけられていたりする。 5年1組の担任・新海先生は若くて明るい男の先生だ。いいクラスだと誉めまくり、生徒たちもなついているが、年配の女性教師には評判が悪い。極はそんな先生やクラスメイトを冷ややか...

舞台は1970年代の福岡。小学5年生の極(きわみ)は背が高く無愛想な顔で6年生から目をつけられていたりする。 5年1組の担任・新海先生は若くて明るい男の先生だ。いいクラスだと誉めまくり、生徒たちもなついているが、年配の女性教師には評判が悪い。極はそんな先生やクラスメイトを冷ややかに観察している。 2学期には副級長になるが、態度は変わらない。そして、理想のクラスと思っていた(先生が)クラスと先生は、少しずつ崩壊していく。 大人の目を持つ小学生、そんな極だが、小学生ってこんな見方していたかも、と思う。

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2016/02/15

思っていたよりひねくれてる子でなく軽い印象の話だった。もっと突き刺さる感じがあるかなと思っていたけど。でも、読みやすくおもしろかった。

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2015/08/08

子供らしいって何だろう。 シビアに見つめる残酷な眼差し。 うまく言葉にできないだけで全部見られてるんだ。

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2015/07/21

小学5年生でこんなこと考えてたっけ? いやいや、日々暗くなるまで外で遊ぶことに必死だったよ。 なもので、学校から帰ったら即宿題を終わらせて、友だちを誘いに出ていたもんだ。 それを思うと、極ってかなり大人。 小学生ならあれこれ考えずに生活しててもいいと思うのだけれど。

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2015/07/18

涼しい風の吹く秋になると蠢き出す痴漢や変態のように、春になって過ごしやすい日々に入ると男子も騒ぎだす。有頂天が止まらない。主人公の極はこの対極を行く小学5年生。大人の容貌、大人さながらの静かな目線で事象を冷たく観察する。女の子らしい可愛さもなければ幼さもない。5年生にして透徹した...

涼しい風の吹く秋になると蠢き出す痴漢や変態のように、春になって過ごしやすい日々に入ると男子も騒ぎだす。有頂天が止まらない。主人公の極はこの対極を行く小学5年生。大人の容貌、大人さながらの静かな目線で事象を冷たく観察する。女の子らしい可愛さもなければ幼さもない。5年生にして透徹した死生観を語る。ウケル。目が二つ、鼻が一つ、口が一つついて、だけど誰も同じ顔ではない。器用な神様さえ同じ人間を作ることはできなかった。この世から去れば二度と現れることはない。

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2015/06/25

主人公の煩悩の子・桐生極って凄い小学5年生だな(--;)と思いながら読んでいたけれど読みおわったら、11歳の頃ってそんな事を考えていたなぁと懐かしく思ったf(^^;)しかし極がこのまま成長すると、いらぬ苦労をしそうで心配(゜゜;)

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2015/06/13

+++ 桐生極は小学校五年生。 周囲にズレを感じているが、まだその「違和感」を上手く言葉にできない。 どういう局面でも腑に落ちないし、落ち着かない。 でも、油断はしていない。ただひとつだけわかっているのは、 いまここで間違ったら、先々どんくさい人間になりかねないということだ。 少...

+++ 桐生極は小学校五年生。 周囲にズレを感じているが、まだその「違和感」を上手く言葉にできない。 どういう局面でも腑に落ちないし、落ち着かない。 でも、油断はしていない。ただひとつだけわかっているのは、 いまここで間違ったら、先々どんくさい人間になりかねないということだ。 少女の素朴でシニカルな視線から描く、ユーモアと哀感漂う傑作長編。 +++ 「幸薄い顔の小学五年生」 「敵」 「あの子と遊んではいけません」 「秋」 「色つきの世界」 「白い闇」 「恋がいっぱい」 「真実」 +++ 自分自身のことや自分の置かれた状況を冷静に客観的にみつめ、周囲との違和感をも俯瞰しているような極(きわみ)だが、かと言って達観しているというわけでもなく、小学五年生なりの処世術にあれこれ悩みもするのである。大人びているようでもあり、子どもっぽいようでもある、11歳という時期に特有の心理状態であるようにも見える。久々の大道作品だったので、あぁ大道さんってこんなんだったな、という親しみもあり、にんまりしながら読み進むことが多かったが、当事者の極にしてみれば大変な毎日だろうと察せられる。極がどんな大人になるのか見てみたい心地になる一冊だった。

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