可愛い世の中 の商品レビュー
豆子の目指す自立した社会人像は、働いたことがある人なら誰でも何となく理解できるんじゃないだろうか。 でも、あまりに自分の理想にこだわりすぎる豆子。 読者は置いてけぼりをくらうような感もある。 豆子を取り囲む「世間の感性」をもった人々の存在に、少し癒された。
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山崎ナオコーラは面倒くさいけど面白い考え方をすると思う。社会の中での承認欲求は働いてる人は少なからずあるんじゃなかろうか。私はお金のために働いているから仕事のやる気が出ないんだなと思った。笑 でも関係性の中に香りがどうも結びついてこなかった。
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この作者の価値観なのか、 豆子の価値観なのか分からないが わかる、わかるとすごく思えた。 だけど、ウェディングドレスのかわりにスーツとか、 ごぼうの香水とか 全然分からない、でも面白い。
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豆子の気持ちというか想いはちゃんと伝わってきた。豆子の周りの登場人物との思いの共有については、ぼくなりには何となくしっくりこなかった。
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人それぞれ価値観が違うから自分の思うように認められることは難しい けれどこれからは多様な考えが受容されていく世の中で生きていくということ 自分のタイミングで人生を進めるという姿勢や、人生のパートナーは結婚相手に限らずその都度関わり合う相手でいいのだ、という主人公の考えには共感させ...
人それぞれ価値観が違うから自分の思うように認められることは難しい けれどこれからは多様な考えが受容されていく世の中で生きていくということ 自分のタイミングで人生を進めるという姿勢や、人生のパートナーは結婚相手に限らずその都度関わり合う相手でいいのだ、という主人公の考えには共感させられた
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自己評価が低いからこそ他人の評価を求める。そこまでは分かる。でも豆子は自尊心が高すぎる。結局のところ、固定概念にとらわれているのは豆子自身。
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いつの頃からか、自分というものを持て余している。 小さい頃からそうだったような気もするし、今よりは無心でいられたような気もする。 おそらくは生まれた時からあまり変わっていない。 この小説の主人公(豆子)も、自分のことを持て余しているみたいだ。 自分で自分がめんどくさいという状態...
いつの頃からか、自分というものを持て余している。 小さい頃からそうだったような気もするし、今よりは無心でいられたような気もする。 おそらくは生まれた時からあまり変わっていない。 この小説の主人公(豆子)も、自分のことを持て余しているみたいだ。 自分で自分がめんどくさいという状態ではないかと思う。 つまらない(と頭では考えている)ことがどうしても気になったりして、そんな自分が嫌だー嫌だーと思っている。 私が実際にそんななのだが、豆子もきっとそんななのだろうと想像しながら読んだ。 うーわー、君もめんどくさい人だねぇ、と語りかけながら読んだ。 とは言え、豆子と私は似てはいない。 意見を交換したら豆子は私を軽蔑するのではないだろうか。 でも、私は豆子に自分を重ねて、ちょっと疲れて、でも、ちょっと慰められた。 豆子の考え方というより、豆子を受け入れている姉妹や友人の存在に慰められたのかもしれない。 それぞれの考え方が異なっていても寄り添えること、そのゆるりとした肯定のなんと有り難いことか。 疲れた時、許せないことがあった時に読むと、肩の力が抜ける小説だと思う。
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価値の多様性を認めるよう世の中に求めつつ、自分が変化することを頑なに拒否する主人公豆子。痛々しいほどの思考だけど、夫の鯛造が笑って全てを受け止めてくれる人なのが救い。 人に認めて欲しい欲が強すぎて、自分で自分を認めてあげられないと、こうやってこじれちゃうんだな、と思った。 豆子の...
価値の多様性を認めるよう世の中に求めつつ、自分が変化することを頑なに拒否する主人公豆子。痛々しいほどの思考だけど、夫の鯛造が笑って全てを受け止めてくれる人なのが救い。 人に認めて欲しい欲が強すぎて、自分で自分を認めてあげられないと、こうやってこじれちゃうんだな、と思った。 豆子の思考は、筋道が通っていて真っ当なようだけど、相手から自分が評価される物差しでしか考えられないから、結婚も仕事も、幸せや喜びや希望が一切ない。 タイトルの『可愛い世の中』というのが、豆子からみた世の中の女性性の在り方への皮肉なのか、豆子の箱庭的思考を作者の目線で指摘したものなのか、色々勘繰れる。
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大好きな作家さんなのですが、 これは結婚に対する主人公の愚痴に聞こえてしまった。 でも、女だからの感性と悩みや僻みなどは共感できるところもあり、読んでいて疲れる。、苦しいという感じだった。
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