倭人への道 人骨の謎を追って の商品レビュー
倭人への道 中橋孝博 吉川弘文館 人骨の謎を追って 例えば人間はイブと名付けられたアフリカに端を発する 一人の母から地球中に広がったという ミトコンドリア遺伝子の説にしろ 同時多発的に生まれたという説にしろ 人間の原点が後向きな損得ではなく 前向きな冒険に目がないということに納...
倭人への道 中橋孝博 吉川弘文館 人骨の謎を追って 例えば人間はイブと名付けられたアフリカに端を発する 一人の母から地球中に広がったという ミトコンドリア遺伝子の説にしろ 同時多発的に生まれたという説にしろ 人間の原点が後向きな損得ではなく 前向きな冒険に目がないということに納得がいき 未来への可能性を取りもどせてほっとする 西洋からの目線で言うと アメリカ大陸を除いて東の果となる日本列島に インド経由の南路線やシルクロードや 海回りの東南アジア経由あるいは モンゴールやシベリヤからの旅人などが 吹き溜まって何万年と自由自在で補い合える 調和を目指す秩序を保って暮してきた縄文人に その後稲作文化の発生とともに日本中に広がった 倭人とも呼ばれた大和弥生人による固定的な枠組みによる 社会的な秩序〜 こうした縄張り関係によって現代に至った結果は見えるが この時この地域に何が起こってどう変化したのか そのプロセスを知ることは難しい その謎に挑んだミステリックな謎解きがこの本である 友好的な渡来説や侵略説や文化の移入説など様々あるなかで 少数の渡来者が持ち込んだ水田と言う産業が依存社会を生み出し 忙しさと共に衣食住の安定供給を可能にしたため 渡来者達と混血した人工が爆発的に増え 在来の縄文人の狩猟採集文化を引き継ぐ人々を凌ぐ勢力に 膨れていったという穏便な説もある いずれにしても中橋さんは状況を広くとらえながら 新たな証拠となる発見を期待して 今の時点の事実と推測を伝える事を大事にしているのである
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かつてリーキー博士や鈴木尚先生の本を読んで興味を持っていた古人骨研究、久しぶりに最近の研究を読みました。 著者の世界各地現場へ出向いて重ねた地道な研究に基づく解説はとてもわかりやすく、その熱意にこちらもワクワクさせられました。 特に前半、アジアへの拡散~旧石器時代人~縄文人がおも...
かつてリーキー博士や鈴木尚先生の本を読んで興味を持っていた古人骨研究、久しぶりに最近の研究を読みました。 著者の世界各地現場へ出向いて重ねた地道な研究に基づく解説はとてもわかりやすく、その熱意にこちらもワクワクさせられました。 特に前半、アジアへの拡散~旧石器時代人~縄文人がおもしろかった。(自分はこの時代が全般的に好きなので)
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