カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書(第5巻) の商品レビュー
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第5巻は生態学。細胞性物学、分子遺伝学、生化学・分子生物学、進化生物学と進み、本巻で生物学は完結だ。①生態系と生態学、②個体群の動態と制御、③生物種間相互作用、④群落及び群落における生物種多様性の重要さ、⑤地球のエコシステムとなる。 ①個体→個体群→群落(異種間)→エコシステム→生物圏と見ていく。生態系の特性は、生物要素と非生物要素(環境等)及びそれらの相互作用に依存する。そしてエコシステムは空間と時間に応じて多様である。地球の物理的環境の変化は、大気と海洋の循環パターンと地質学的作用によってもたらされる。緯度と気温・降水量勾配と土壌が陸上バイオームを決定。 ②個体群は生物種の個体から成る。個体群の豊かさの指標は個体群密度と個体群の大きさ。個体群密度は動的だ。個体群の大きさは、「将来の個体数(以下、数)=現在の数+生まれた数+移入数-死んだ数-移出数」であり、その変化の速度が成長率だ。「1個体当たりの成長率=混み合っていない情態での最大可能値―密度の関数である量」だ。環境収容力に達する迄増える。生物は資源(物質・エネルギー)を獲得し、維持・索餌・成長・防御・繁殖の間で分割し、その分割は種によりは非常に多様だ。 ③では他種があるので、種間競合(-,-)、消費者-資源関係(+,-)、相利共生(+,+)、片利共生(+,0)がある。先の式にこれを加えれば算出可能。競合する生物種間で資源利用に違いがあり、同種内競合が種間競合より強くなる。 ④群落では栄養相互作用(植物→草食→肉食→肉食)と資源が流れるが、各段階で資源を摂取できるのは前の1割だ。生物種多様性(種の豊かさ、種の均等度)は群落の機能に影響を与える。 ⑤植物等により生物圏に採られた物質は、生物圏で使われ続ける。気候温暖化は各種生物の生活史を狂わせて、種を絶滅に導く。
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教科書と銘打っているけど、そこはブルーバックス。とても読みやすい。中学高校の時にこういう本があったら、生物系にも興味がわいただろうなと思う。
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2014/10/18 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2016/8/5〜8/8 最終巻は生態学。この辺りは弱いので勉強になった。アメリカでは、文系学生時代にもこの程度の生物学を学ばせる。日本も文系だの理系だの分けている時点でダメなのかもしれない。今度の入試改革も訳のわからないことを言ってないで、文理の区別ない入試にしてみてはどうか。
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