指人形 の商品レビュー
官能小説とは知らずに読んだ本。 話としては表題よりも「おばけ」が好きかな。 あとは「わるいうわさ」の愛子がかなり割り切っていて良かった。 「妻の恋」は旦那はそれで良かったかもしれないけど、妻側はどうだったんだろう? ファンでいたかった「夢」のままにしていたかった妻を「現実」にして...
官能小説とは知らずに読んだ本。 話としては表題よりも「おばけ」が好きかな。 あとは「わるいうわさ」の愛子がかなり割り切っていて良かった。 「妻の恋」は旦那はそれで良かったかもしれないけど、妻側はどうだったんだろう? ファンでいたかった「夢」のままにしていたかった妻を「現実」にしてしまうのはなあ、と。 この夫婦がその後どうなったのかは気になる。
Posted by
文章がスラスラとほんと流れるような作品で、本当読みやすいです。情景と、心情などのバランスが絶妙で読みやすい。
Posted by
花房観音さん2冊目。 官能小説なのに、厭らしさとか生々しさのある官能という感じではなく(もちろんそういった場面もあるけれど)、心理描写がすごく腑に落ちて嵌っています。 「(セックスは)なくても生きてはいけるけれど、あったほうがいいに決まってる。」(収録話「奥さん」より) ごもっと...
花房観音さん2冊目。 官能小説なのに、厭らしさとか生々しさのある官能という感じではなく(もちろんそういった場面もあるけれど)、心理描写がすごく腑に落ちて嵌っています。 「(セックスは)なくても生きてはいけるけれど、あったほうがいいに決まってる。」(収録話「奥さん」より) ごもっともって感じです。
Posted by
京都が舞台の冒頭二話がエロい。「お香→エロ」「生け花→エロ」という力技の結合が笑える。最近、京都の殊に特権主義的閉鎖性に嫌気が差しているのだが、京都という閉じた空間とエロは相性が良い。あと、この人のエロの中に漂う哀しみ。思わず我が身を振り返る類の哀しみが行間にひそむ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表題作を含む7つの官能短編集。京都の街を舞台にした、『おばけ』と『花灯路』が特にお気に入り。花房観音の描く京都と京都弁が好きなせいか、この2つの作品が非常に印象に残っている。あと、どちらも結末が衝撃的だった事もあるのかもしれないが…。他の作品も良かったのだが、インパクトが足りなかった感がある。まさか、小説でエロメンという単語を見る日がくるとは思ってもいなかった。
Posted by
2015年、38冊目は、花房観音の官能短編集。全七編収録。 花房観音『黄泉醜女』を読んだ直後だったので、読み始めは『黄泉醜女』による術中にハマって、どうしても作者の顔がチラついて仕方がなかった。 なお、今回は各々の「あらすじ」は省略させていただきます。しかし、七編それぞれベク...
2015年、38冊目は、花房観音の官能短編集。全七編収録。 花房観音『黄泉醜女』を読んだ直後だったので、読み始めは『黄泉醜女』による術中にハマって、どうしても作者の顔がチラついて仕方がなかった。 なお、今回は各々の「あらすじ」は省略させていただきます。しかし、七編それぞれベクトルの異なる話で面白かった。 特に好きなのは官能場面のほとんど出てこない表題作、「指人形」。展開としては、「指人形」と「美味しい生活」以外はほぼ予想の範囲内だったが、嫉妬や復讐、性(さが)などの描き方は、「この人、上手いな」と思わされます。また、「おばけ」に見られる京言葉もイイ味付け。 さらにはAV男優、森林原人(「妻の恋」のモデル)による解説は、必読(花房観音のツイッターで、作者本人も絶賛していた)。ただし、必ず、本編読了後にお読みください。 評価は少し甘いかな(?)の★★★★☆。そして、この解説は★★★★★あげてもイイ。
Posted by
- 1