朝ごはんぬき? の商品レビュー
私は31歳。明田マリ子、独身。 女流作家の秋本えりか先生のところで住み込みで働いている。 前に勤めていた会社は、失恋が原因で辞めてしまった。 主人も高校生の娘もいる先生のお宅には、月末の締め切り日が近づくと、いろんなタイプの編集者がおしかけてきて、修羅場どころの騒ぎではないので...
私は31歳。明田マリ子、独身。 女流作家の秋本えりか先生のところで住み込みで働いている。 前に勤めていた会社は、失恋が原因で辞めてしまった。 主人も高校生の娘もいる先生のお宅には、月末の締め切り日が近づくと、いろんなタイプの編集者がおしかけてきて、修羅場どころの騒ぎではないのです。 作家先生の家族、食事も三人バラバラの生活を間近で見ているマリ子の人間観察力が鋭く、関西弁の言い回しがとても面白くて、昭和51年に書かれた小説とは思えないほど、登場人物が生き生きと新鮮に感じられます。 別れたはずの元カレから突然電話がかかったり、近所でばったりでくわしたり、揺れ動くマリ子の気持ちが妙に的を得ていて、同じ女性としてとても共感できます。 田辺先生は、女ゴコロを描くのがほんとうに上手いですね。 男と女のバトル、このテンポの良さ、そして物語の締めくくりが実に素晴らしい。 こんな楽しい小説、もっと読んでみたいです。
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昭和51年に出版された作品が、今でもこんなに楽しく読めるのって純粋にすごいなぁと。失恋をきっかけに有名作家のえりか先生のもとで住み込みで働くことになったマリ子を主人公に、えりか先生の家でのドタバタ劇が描かれている。"ハイ・ミス"って言葉は初めて知った。現代では...
昭和51年に出版された作品が、今でもこんなに楽しく読めるのって純粋にすごいなぁと。失恋をきっかけに有名作家のえりか先生のもとで住み込みで働くことになったマリ子を主人公に、えりか先生の家でのドタバタ劇が描かれている。"ハイ・ミス"って言葉は初めて知った。現代では絶対使えない言葉だな。最後はハッピーエンドだし、解説にもあるように「さ、また生きていこ」と前向きな心にさせてくれるような作品でした。
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人生初の田辺聖子さんの作品。 ユーモア溢れ、読み終わったらほっこりするような作品だった。また登場人物が個性的で面白かった。 解説にも書いてある通り、「さ、また生きていこ」って思えるような感じ。
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出てくる人みんな訳わからん。マリ子は大変やろなあと思っていたけど、最後の方なんてマリ子も楽しんでる。読むと元気な出る話。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
再読。何回も読んだ作品。1976年刊行。 人気女流作家の日常を住み込みの秘書兼お手伝いの女性 ・マリ子を通して描いたユーモア小説。 きっかけは昼の連続ドラマ、女流作家役は園佳也子さん。 読み始めた当時は、普段は亭主をほったらかしにしていながら、亭主がちょっと家を空けようものなら烈火のごとく怒るくせに、自分はいそいそと若くてハンサムな編集者とディナーへ出かけたりと、女性の家庭での役割や在り方、置かれている状況を皮肉ったところが小気味よかったのだと思う。 女流作家、亭主、高校生の娘とも朝ごはんはほとんど食べず、時間帯もばらばら。 住み込み始めた当初は自分だけの朝ごはんをしっかり作っていたマリ子もいつしか朝ごはんを適当に済ますようになる。 「朝ごはん」が幸せの家庭の象徴のようで、最近は「朝ごはん抜き?」というタイトルが身にしみるようになった。
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何でもない日常がほっこり続く幸せ。昭和54年の時代に書かれた作品だとはとても思えないくらいハイミスの事情が可笑しくて新鮮。
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この小説が書かれたのは私が生まれる前!それなのにとても共感して読めるのは、女性の普遍的な心理がキチンと表現されているからなのかなと思う。重くなく、柔らかく、とても読みやすいのに、鋭い。やっぱり田辺聖子さんは凄い。昔母も読んだ小説を、古ぼけた感が全くないままで私も楽しめるっていいな...
この小説が書かれたのは私が生まれる前!それなのにとても共感して読めるのは、女性の普遍的な心理がキチンと表現されているからなのかなと思う。重くなく、柔らかく、とても読みやすいのに、鋭い。やっぱり田辺聖子さんは凄い。昔母も読んだ小説を、古ぼけた感が全くないままで私も楽しめるっていいなぁ。
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本を読んでるのに、そうとは思えないくらい笑えるユーモア小説。グングン読めます。田辺聖子さんが書く女性はおもしろいひとが多いと思います。
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