レインコートを着た犬 の商品レビュー
大好きな『月舟町シリーズ』の完結編。 今作は犬のジャンゴの目線で物語は進む。 ジャンゴは誠実で人に正しく気持ちを伝えたいと願っている奥ゆかしい犬だ。 言葉を発しないことでもどかしい思いをすることもあるけれど伝える工夫と人に寄り添う努力を惜しまない姿が健気で好ましい。 シリーズの...
大好きな『月舟町シリーズ』の完結編。 今作は犬のジャンゴの目線で物語は進む。 ジャンゴは誠実で人に正しく気持ちを伝えたいと願っている奥ゆかしい犬だ。 言葉を発しないことでもどかしい思いをすることもあるけれど伝える工夫と人に寄り添う努力を惜しまない姿が健気で好ましい。 シリーズの完結は少しだけ寂しいけれどジャンゴが見守っていてくれるのならば安心かな。
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月舟町シリーズ3弾目にして、最終巻。 まさかの主役がワンコ「ジャンゴ」。 初めはそのことに驚いたけれど、犬目線で描かれる人間模様は、人間で描かれる人間模様よりもわかりやすい。 まさに目線が違うからだろう。 そして、喋りたくても、笑いたくても、それを表現できないジャンゴだからこそ...
月舟町シリーズ3弾目にして、最終巻。 まさかの主役がワンコ「ジャンゴ」。 初めはそのことに驚いたけれど、犬目線で描かれる人間模様は、人間で描かれる人間模様よりもわかりやすい。 まさに目線が違うからだろう。 そして、喋りたくても、笑いたくても、それを表現できないジャンゴだからこそ、伝わって来るものごある。 最後の最後、3冊それぞれに出てきたみんながレトロな雰囲気で揃っているのが、映画『三丁目の夕日』を思い出した。 (といっても。。自分はこの映画を観ていないのだが。。。汗) 自分の好きなもの、自分の続けたいこと、自分のやりたいこと、それらに「理由」を求めて考える。 あたかも、「理由」なくそれをやり続けたり、やったりするのは、おかしなことで、他人から×だと判定されるから、絶対に「理由」がなくてはならない!と思うかのように。 本当は「理由」なんて要らないし、「理由」なんてないし、それを判定するのは他人とかではなく、自分自身なのに。 そう、自分自身。 いつだって、答えは自分自身が持っているんだよね。 あー、空色レインコートのジャンゴに会ってみたい!
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月舟町シリーズ3部作完結編。 まさかこのシリーズ完結編の主役が、月舟シネマの看板犬ジャンゴだとは(笑)!そのジャンゴの犬目線での考えや思っていることなどの描写が、冷静にとらえられているのが面白かった。 シリーズ1作目からの懐かしい人物もちゃんと登場していて、ジャンゴからみた彼等が...
月舟町シリーズ3部作完結編。 まさかこのシリーズ完結編の主役が、月舟シネマの看板犬ジャンゴだとは(笑)!そのジャンゴの犬目線での考えや思っていることなどの描写が、冷静にとらえられているのが面白かった。 シリーズ1作目からの懐かしい人物もちゃんと登場していて、ジャンゴからみた彼等がまた面白かった。 度々でてくる「なぜ、神様は犬に笑顔を授けてくださらなかったのか」というジャンゴの切ない思いが、本当に『犬』という動物がそう願ってる気がして、印象に残った。 シリーズの完結編が、月舟町シネマの番犬目線で描かれていることによって、月舟町を、そして月舟町に住む登場人物達全体が、何かに包み込まれているような感じで、物語全体がとらえやすかったです。 青いレインコートを着たジャンゴに会いたいな♪
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『エンゾ:レーサーになりたかった犬とある家族の物語』もそうだけど、犬は語り出すとすごい深い。でも、犬っぽさがいい。ゆるゆると楽しみました
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月舟町シリーズ三部作の完結編。 今回は月舟町にある〈月舟シネマ〉の看板犬ジャンゴ目線の物語。 『つむじ風食堂の夜』と『それからはスープのことばかり考えて暮らした』のメンバーが3作目にして緩やかに繋がっていき、とても楽しい一冊となった。 ジャンゴはみんなのことが大好きで、そんなジャンゴもみんなから愛されていることがよく分かる。 なぜ犬は人間のように笑顔になれないのか、と気をもむジャンゴ。 自分はみんなと一緒にいれて嬉しい、ということをみんなに伝えたいのに巧く伝わらない。 陽気な表情は出せないけれど、ジャンゴの周りに自然とみんなが集まり、みんなを笑顔にする力を持っている。 それってとても素敵なこと。 そして読んでいる私も微笑み和んでいる。 この物語の優しい魔法に私もかかってしまったみたい。 またいつか、このお馴染みのメンバーと再会できることを祈って、今は本を閉じよう。 このほのぼのとした優しい気持ちなれるシリーズ3作目が、今年の読了100冊目となったこともまた嬉しい。
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月舟町シリーズ 月舟シネマで飼われている「ジャンゴ」から見た 街の人々の暮らし。 ゆったりとした、世間とは別の時間が流れているような そんな月舟町。 だんだんとセピア色に朽ちてゆく、そんな感じもいいかも。 優しいひとたちの、優しい時間に包まれます
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シリーズを読んだことはなくて、自宅にたまたまあったのでなんとなく読んでみた。 最後の、好きなことは理屈で語れない、続けること、ありのまま‥といった話が個人的にとても好きだった。それ以外にも自分にも大切なことを思い出させてくれる、気づかせてくれるようなジャンゴや登場人物たちの言葉が印象的だった。
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月舟町が舞台の完結編。ずっとつむじ風に絡め取られて停滞していた、或いは目を逸らしていた思いが前進する最後が晴れ間のように光り射す。 直さんがギターに触れるところは少し泣けた。手離しきれない夢と向き合うのに弱い。 表紙で澄ましているジャンゴが最後の挿し絵で笑ってるのもいい。
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月舟町三部作、最後の作品。寂れた映画館「月舟シネマ」の看板犬ジャンゴが主人公。月舟シネマの直さんはじめ町の人たちは、それぞれに仕事に対して思うところがある。そんな日常が犬目線で語られるのだが、基本的に人間に対して暖かい目線なのがいい。前二作品に登場した人物も何人か再登場していて、...
月舟町三部作、最後の作品。寂れた映画館「月舟シネマ」の看板犬ジャンゴが主人公。月舟シネマの直さんはじめ町の人たちは、それぞれに仕事に対して思うところがある。そんな日常が犬目線で語られるのだが、基本的に人間に対して暖かい目線なのがいい。前二作品に登場した人物も何人か再登場していて、特に古本屋の親方がいい味を出している。相変わらずレトロな町の雰囲気が良く、読後感も良い。 三部作はこれで終わりだけど、「つむじ風食堂と僕」という番外編が出ているので、これも読みたい。
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おぼろげな記憶の前2作品が読み進むうちに現れて,懐かしくもありまた未来に向けて新しく始まるようでもあり,ほのぼのしみじみ良かったです.ジャンゴ(犬)視点も楽しく,犬もレインコートを着るのは案外喜んでいるのかもしれないと思いました.
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