長田弘全詩集 の商品レビュー
自然を描く言葉がすばらしい。読むと目の前に穏やかで澄んだ情景が浮かぶ。「世界はうつくしいと」を読んで良かったので、はじめて詩集を買った。
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何気ない日々の暮らしの中にある喜びや幸せ、季節の美しさを掬い取って詩とした作品集。 世界の街角への眼差しも忘れない。 食卓一期一会、時代や社会を世界の郷土料理のレシピに読み込んだ面白いレシピ集。 階段・・・伊香保のことかしら。 ルクセンブルクのコーヒー茶碗・・・この本を手に取るきっかけとなった詩。
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長田弘の全詩集というので知っている詩がいくつかあるかと確認しながら読んだが記憶に残っているものがなかった。 マスコミで話題になっていた詩を覚えていなかったのかもしれない。 驚くのは、樹木、食べ物、著名な芸術家についての詩が多いことであった。 卒論に引用できるかどうかの判断は...
長田弘の全詩集というので知っている詩がいくつかあるかと確認しながら読んだが記憶に残っているものがなかった。 マスコミで話題になっていた詩を覚えていなかったのかもしれない。 驚くのは、樹木、食べ物、著名な芸術家についての詩が多いことであった。 卒論に引用できるかどうかの判断はつかない。
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「ベルリンには本がない図書館がある!」ということを知って「ベルリン詩篇」を読み始め、結局ほぼ全部読んでしまった。 「目の前の日々の光景から思いがけない真髄を描き出す」という思いで書かれた数々の詩は哲学的でハッとさせられる言い回し多数。 コロナ禍に疲れた気分がほぐれたので、読み...
「ベルリンには本がない図書館がある!」ということを知って「ベルリン詩篇」を読み始め、結局ほぼ全部読んでしまった。 「目の前の日々の光景から思いがけない真髄を描き出す」という思いで書かれた数々の詩は哲学的でハッとさせられる言い回し多数。 コロナ禍に疲れた気分がほぐれたので、読み終わったあとの余韻を楽しむようにゆっくり読むことをお勧めします。
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平易な語彙で語られるけれども、とても深く、新しいものの見方を教えてくれる本でした。 詩は、難解に思うことが多いというか、共感しにくいものだという印象がありました。 しかし、長田さんの詩はいい意味で、詩ではないような気軽さがあってありがたいです。 世界は一冊の本であって、 本を読むように世界から直に世界を読む、という発想はとても素晴らしいと思います。 ともすると、本からの知識を高尚なものとしてしまいがちですが、現実的な世界や生活からの学びを見つめようと思わせてくれる本です。 記号的な人生から、現実的な人生への転換。 とてもおすすめです。
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「深呼吸の必要」という詩集のあとがきがよいと聞いたのがきっかけ。 詩の初心者なので、理解しようとするよりも、豊富な作品数の中で覚えていたいと感じる言葉を探すつもりで読んだ。 「あとがき抄」の文章もおもしろく、精練された言葉に触れる良い機会になった。
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長田弘さんが晩年に出版した詩集。 今まで発表された作品の数々を1冊にまとめるとはなんて贅沢な…! 「幼い子は微笑む」「ベルリンの死者の丘で」「夕暮れのうつくしい季節」「花の名を教えてくれた人」など、印象的な詩を挙げようとしたらキリがありません。晩年の作品は“いつもの毎日”に幸福の...
長田弘さんが晩年に出版した詩集。 今まで発表された作品の数々を1冊にまとめるとはなんて贅沢な…! 「幼い子は微笑む」「ベルリンの死者の丘で」「夕暮れのうつくしい季節」「花の名を教えてくれた人」など、印象的な詩を挙げようとしたらキリがありません。晩年の作品は“いつもの毎日”に幸福の一瞬を感じるような、身近で、優しい作品が多いように感じます。日常を過ごしていると狭くなりがちな視野を、明るい外の世界に向かせてくれる長田さんの温かみある視点が大好きでした。 あとがきにあたる『「結び」の言葉』は、詩を生業として、詩とともに生きてきた長田さんの集大成とも言える内容。この本が出版された翌月に永眠されたと思うと、また心に来るものがあります。 1編1編味わいながら、丁寧に読み進めようと思います。
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