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福井モデル の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2015/10/30

「幸福度ランキング」で毎度上位に来る北陸三県。持ち家普及率や世代収入額もそうだが、共稼ぎ率、出生率も全国平均を上回る。確かに福井県人は県外にあまり出ない。鮭のように必ず生まれた町に帰っていく。 それがイコール住みやすい県、なのかどうか。 全国平均に比して客観的にみた福井は幸福度...

「幸福度ランキング」で毎度上位に来る北陸三県。持ち家普及率や世代収入額もそうだが、共稼ぎ率、出生率も全国平均を上回る。確かに福井県人は県外にあまり出ない。鮭のように必ず生まれた町に帰っていく。 それがイコール住みやすい県、なのかどうか。 全国平均に比して客観的にみた福井は幸福度が高いが、主観的にみた県民意識としての幸福度は実は低い。郷土愛ランキングなどでも下位の方だ。 これは何故なのか。 実は本書ではこの疑問は解決していない。何故福井(北陸)なのか、まとめも駆け足で少し物足りない気がするが、ビジネスモデルとして非常に興味深い事例も多くかなり勉強になった。 数値化しにくい「幸福度」。 住みやすさの問題を、江戸から続く人口計画や先送りにしてきた行政のツケなど様々なデータを基に検証していく第一章がとても面白い。 また第二章では同じ北陸の富山市のモデルケースが挙げられるが、コンパクトシティ構想が素晴らしい。ヨーロッパ(わけても北欧)をモデルにしたクオリティオブライフを高める都市計画により【地方創生】という言葉から未来が現実的に見えてくる。 第三章でようやく福井モデルが登場する。メガネの生産で栄えた鯖江市が、安い外国産の脅威に晒され一時は衰退していくところ、どのような起死回生策があったのか。 ものづくりの技、勤勉な県民性、公立校の教育、女性の生き方、そして狭いエリアで全てを完結させようとする気質?により、自分の住む一地方から世界へ発信する企業が生まれ、日本一世界一のシェアを占める率が高い結果となっている。 ただ福井県といっても、木の芽峠を境に分かれる嶺北と嶺南とは、言葉も文化も気質も全く違う。 教育や人口、経済格差が歴然とある南北問題がある。この本に書かれている内容はあくまでも嶺北のこと、であるように嶺南出身者としては、この福井モデル、全ては所詮嶺北に限定したことではないかとの疑念が生じる。著者は勿論鯖江市をメインターゲットにして事例を挙げているからだが、この南北問題については何一つ触れられていないのでそこが少し消化不良となっている。 勿論前出の富山市にしてもそうだが、全県の行政レベルではなかなか進まないことを、市町村レベルで先鞭をつける、その人材を輩出し手助けする環境が地域にあるかどうか。これが全てなのかもしれない。

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2015/10/11

面白かった。そう断言して間違いない。ほぼ五つ星に近い四つ星。 地方創生に携わる方、教育関係者には必見の書だと思う。

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2015/09/17

2015/9/10図書館から借りた。 第1章では、高齢者の孤独死を導入に用い地域の問題と地方の問題を指摘 第2章では、富山県のコンパクトシティ構想の成功例を挙げている。 第3章では、福井県の鯖江市の産業革命を題材にしています。「鯖江モデル」はまだ、進行中。 最終章 何か完結してい...

2015/9/10図書館から借りた。 第1章では、高齢者の孤独死を導入に用い地域の問題と地方の問題を指摘 第2章では、富山県のコンパクトシティ構想の成功例を挙げている。 第3章では、福井県の鯖江市の産業革命を題材にしています。「鯖江モデル」はまだ、進行中。 最終章 何か完結していないような内容ですね。

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2015/09/06

人を集客するためにできることは山ほどある。 真摯に現状の課題と向き合い一つ一つ解決していくことが大切だと気づく一冊。

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2015/09/03

鯖江を中心にして、富山・福井のまち・ひとの強さを扱っている。内側にいると分からない、気づかないことがたくさんあるのだな。福井の教育の試みは、全県単位なのか特定校だけなのか気になりました。こんなアクティブなラーニングが全県でされているのならば凄い。

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2015/08/08

閉塞感を感じる現代。地方再生が言われて久しいなか、そんな大義のためではなく、目の前の何とかしなければならない課題や目の前のやりたいことを、実際に自分たちの頭で、自分たちの足で、叶えていく人々の姿が綴られている本書に、勇気と希望が湧いてくる。「やわらか頭」からのアイデアもとても参考...

閉塞感を感じる現代。地方再生が言われて久しいなか、そんな大義のためではなく、目の前の何とかしなければならない課題や目の前のやりたいことを、実際に自分たちの頭で、自分たちの足で、叶えていく人々の姿が綴られている本書に、勇気と希望が湧いてくる。「やわらか頭」からのアイデアもとても参考になる。 地方のこれからに関心のある人は必読、そうでなくても現状をなんとか変えたい、良くしたい、という思いがある人にもやる気をもらえる読後爽快な本。

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2015/05/28

幸福度や学力調査の値が高い福井。 なぜ、福井なのか? そんな問いにすんなり答えてくれる本ではなかったです。 富山の話も多かったし。 福井や富山を真似ることは、いろいろな理由があって無理だろう。 けれども、なぜ北陸が注目されるのかは、わかった気がする。

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