うその言語学 の商品レビュー
うそについて、語彙意味論とテクスト言語学の観点から書いた本。 人称・時制・否定の3つの形態素を動詞の基本要素とする考え方が著者の基本的立場のようだが、そのうち、否定の形態素に焦点をあてたのが本書だ。 語彙がうそをつくのではなく、テクストの中でうそはなされる。うそとは、否定の形態素...
うそについて、語彙意味論とテクスト言語学の観点から書いた本。 人称・時制・否定の3つの形態素を動詞の基本要素とする考え方が著者の基本的立場のようだが、そのうち、否定の形態素に焦点をあてたのが本書だ。 語彙がうそをつくのではなく、テクストの中でうそはなされる。うそとは、否定の形態素の操作の問題である。 イロニーも否定形態素の操作だが、反語信号によってイロニーであることが示される。したがって反語信号を感知することができない人に対しては、イロニーは機能しない。
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