黄昏三国志 の商品レビュー
黄昏というタイトルがついているが本来は三国志といえばこの時代なはず。主役張れるキャラがいなくなると黄昏になるようだ。
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『三国志』とはどこまでを描いているのか、マニアでないとあまり知らないかもしれない。 孔明没後、三国がすべて滅ぶまではおよそ50年ある。いろいろあって当たり前。 その時代は二代目、三代目経営者が、創業社長の意も知らず会社を潰していくプロセスでもある。そりゃあ、天下三分の計と...
『三国志』とはどこまでを描いているのか、マニアでないとあまり知らないかもしれない。 孔明没後、三国がすべて滅ぶまではおよそ50年ある。いろいろあって当たり前。 その時代は二代目、三代目経営者が、創業社長の意も知らず会社を潰していくプロセスでもある。そりゃあ、天下三分の計というベンチャー起国のほうが面白いに決まっている。その計の仕掛け人が死んだところでお仕舞いにしたほうが、話としては綺麗だから、ゲームや漫画はたいていそこで終わる。でも、それ以降も三国志は続く。 蜀・滅亡への道 ベンチャー気質のない二代目社長に経営者が務まるはずもない。創業社長のつれてきた天才参謀が死んでしまった後にもそこそこ有能なスタッフがいるのに、組織のしがらみで自由に動けない。スタッフがまだ現場で頑張っている最中に、魏にすんなり身売りしてしまう社長。阿呆という言葉の元になっただけのことはある。 魏・簒奪への道 天才参謀一家に経営を丸投げしていたら、そのうち社長の座も乗っ取られて社名変更へ。まさに簒奪の連続。 呉・転落への道。 優秀な社長が急にだらけて、その後も泥沼の御家騒動で優秀なスタッフを失い、あちこちに本社移転をして消耗し、それでもなお社長は放蕩をやめない。やっぱり滅亡。 さて、番外編として三国志の最終勝者、晋についても触れている(自滅への道)。創業社長司馬炎のお爺さん・司馬懿が前にいた会社でじっくり足固めをした上で乗っ取りをしているので、順調なスタートだった。けれど、やはり暗愚な跡継ぎに加え、そこに悪い嫁をもらっちゃったので、もう大変。乗っ取った会社の失敗を見ているから、その逆を打ったら、別の石に躓いて転倒。 天才がいようが暗愚な君主だろうが、結局みんな滅ぶのだが、そのプロセスは悲喜交交で、それを楽しもう。起業するより会社を潰さないほうがずっと大変なんだ(念のため言っとくけど、会社の本じゃないからね)。
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