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幸せスイッチ の商品レビュー

3.2

16件のお客様レビュー

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2024/10/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「この本超危険」 表紙の謳い文句に誘われ読んでみた。 小林泰三さんの作品は初めてでしたが、とんでもなく奇抜な本でした。 近づいてくるメリーさんに対抗するために、さとるくん•テケテケ•カシマさんを呼び寄せ追いかけっこさせるというクソ訳わかんない話…「怨霊」 娯楽水道電気食事医療等全てにできる限りお金を使わずに、貯金残高の数字が増えることこそが幸せと捉える女の話…「勝ち組人生」 私とスマホどっちが大事?私と車どっちが大事?私とあなたどっちが大事?弁解がひたすら通じず大事なものが壊され続けるという、愛の試験をひたすら受け続けさせられる男の末路は…「どっちが大事」 腹痛を訴えているという子供の元に駆けつける救急隊員。しかし、ドクターヘリがいいだの、CTなんて被曝するから無理だの、腸が壊死してるなんて誤診だ!死んだなんて誤診だ!恐ろしく話が通じない母親がもう無理…「診断」 両親を飛行機事故で亡くし、その遺産を詐欺男に騙し取られ、男との子供も暴力で失い子供も埋めなくなってしまった女に、幸せスイッチの広告が目に留まる。 スイッチを押すとA10神経系が刺激され悩み事が生きる上で問題でないと思えるという代物を彼女は使い…「幸せスイッチ」 ガールフレンドとの話していると、少し前の時間に話したフレーズを繰り返していることに気づく主人公。友達に相談するも、なんとその友達にも同じ現象が発生し…物理的には触れられるのに世界中の人々が機械のように動いていることに気づく。狂っているのは俺なのか?周りなのか??…「哲学的ゾンビもしくはある青年の物語」 結構笑える部分もあるし、コメディ感満載ながらも、このイカれ具合が実際に起こっていることを想像してみると薄ら寒くなりました。 どの話も自分の持っている”常識”が全くもって通用しないという点で共通していて、おかしいのは向こうの方だと思いつつも、その異常さに自分も染まってしまいそうで恐ろしいなと(あなたの価値観さえも壊してしまうような…という表紙は言い得て妙!) 会話が多いからか、あっという間に読み終わりました。

Posted byブクログ

2024/08/18

ホラーというか、不条理小説というか。 そういうの嫌いじゃないんだけど、これはなんか読んでいて疲れる本だった。

Posted byブクログ

2024/06/25

診断まで読んで途中離脱。 話自体はものすごく読みやすいが、自分には合わなかった。イライラしてしまうのは作者の描く力の凄さで素晴らしいと思ったが「診察」の内容に心折れた。 有名なアリス殺しが積読してあるのでそちらに期待しようと思う。

Posted byブクログ

2024/01/15

読んでいて気持ちよくない、でも読んでしまう。 登場人物全員がここまで不快なのも珍しい。 見方によって良い悪いも変わるし、感じ方も変わって読んでいくたびに新しい感覚になる。

Posted byブクログ

2020/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『怨霊』 探偵Σが登場。懐かしい。解決策がバカバカしすぎるけど、バターになるの好きだな。 『勝ち組人生』 貧乏描写が鬼気迫っていて、辛い。ループ。 『どっちが大事』 なんとなく、奥さんの春子の冷たさに新藤みを感じた。 『診断』 頑なに自分以外の考えを受け入れない母親の姿に逆に好感のようなものを抱いた。強い。 『幸せスイッチ』 常々考えていたことを小説として出されて満足。いやほんと脳を騙して生きていきたい。それって生きるってことなのかっていう定義付けの話は脇に置いて。ほんとに。この世は地獄すぎる。 『哲学的ゾンビもしくはある青年の話』 書き下ろし短編としてのまとめのような、そんな面もありつつ、主人公の青年がいなくても噛み合う会話劇を描いててすごい。頭疲れる。 クオリアについての掘り下げがそれほどなくすすんだので逆に軽くて読みやすかった。

Posted byブクログ

2016/03/04

イヤミスならずイヤホラ。 こんなにイライラさせられる話を次々に読むのはなかなか無いかと。 一日で読めたし、ある意味すごいのかも。 この作者は今まで読んだことなかったので、他のも気になるがこんなんが多いのかな~それなら…う~ん(ーー;)

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2015/12/13

わかってて読んだんですが、ブラックでした。ホラーというほど明確な恐怖を描いているわけではありませんが、じわじわ来る怖さでした。「○○と私、どっちが大事なの?」はよくあるセリフですが、ここまで昇華されるともう脱帽です。

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2015/08/31

2015年、39冊目。初、光文社文庫の小林泰三。全六編からなる短編集。タイトルと表紙に騙されて手にした方はいないでしょうか?そんなキッカケもあってイイとは思いますが……。 怨霊:小林泰三ファンにはお馴染み(?)の超限探偵Σ登場。現在は差別用語とされる有名児童文学を下敷きにしたコ...

2015年、39冊目。初、光文社文庫の小林泰三。全六編からなる短編集。タイトルと表紙に騙されて手にした方はいないでしょうか?そんなキッカケもあってイイとは思いますが……。 怨霊:小林泰三ファンにはお馴染み(?)の超限探偵Σ登場。現在は差別用語とされる有名児童文学を下敷きにしたコメディ。 勝ち組人生:小林泰三お得意の叙述モノ。 どっちが大事:ブラックな不条理系。 診断:モンスターペアレント、医療版。 幸せスイッチ:『脳髄工場』収録、「脳髄工場」のライト・ヴァージョン(?)。 哲学的ゾンビもしくはある青年の物語:恒川光太郎「秋の牢獄」を思わせるも、主題は「脳髄工場」、作りは「酔歩する男」をそれぞれ踏襲した感じ。なおかつ、全体のエンディングの役割も担っている。 コレも1日読了。各々、会話体も多く、一編30分程度で読めるので、テンポ感はイイ。作品のヴァラエティーもある。ただし、角川ホラー文庫の短編集に比べると、内容的にも、表現的にも軽い仕上がりで、「コレ」と言う目玉も見当たらない。そんな中、個人的お気に入りは「診断」がベストで、次が「勝ち組人生」。別の意味で「怨霊」も大好物だけど……。 ★★★☆☆評価は3.4点、四捨五入っていうトコ。

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2015/08/04

怨霊がお気に入り Σのキャラがよい 怨霊と交渉する会話が愉快 理系っぽい理詰めな 悪く言えば、講釈たれでイライラするキャラが出てくる

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2015/06/21

不条理でコミカルなホラー短編集。読み終わった後には既成概念や常識がすべてひっくり返ってしまったような心地になります。 お気に入りは「怨霊」。おお、ありがちな都市伝説ホラー! と思いきや……え、それって「スーパーストーカー」っていうの?(笑) しかもあれよあれよの展開の末にまさかオ...

不条理でコミカルなホラー短編集。読み終わった後には既成概念や常識がすべてひっくり返ってしまったような心地になります。 お気に入りは「怨霊」。おお、ありがちな都市伝説ホラー! と思いきや……え、それって「スーパーストーカー」っていうの?(笑) しかもあれよあれよの展開の末にまさかオチがあれとは……抱腹絶倒でした。万一ああいうのに付け狙われたらこうすればいいのかな(無理っ)。

Posted byブクログ