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クローヴィス物語 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2023/04/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

鴎外の「文語体が読めない」ってことで妻にこれを渡したんだけれど、すぐに「これも読めない!」って返ってきて、じゃあ富山旅行中(もう1週間たったの?)に読んじゃおうと思ったものの、たしかに読みにくくて返却日までかかっちゃった。 アマゾンのレビューにも読みにくいってあるし、なかには「これほど頭に入ってこない小説って初めて」って人もいたり。なんだろ? ぜんぜん読めない文章とかじゃないんです。すらすら読めるんだけれど、なんとまぁ不思議なことに、途中から今日の夜ご飯はなにをつくろうだとか、映画は何を見ようだとか、まったく関係のないことを考えちゃう。 で、で、アレ? ってなって、もういちど最初から読み返すと、素晴らしく面白い! 上流階級に暮らす連中の滑稽譚というか風刺物だもん面白いに決まっている。まぁたぶん翻訳の問題なのでしょうね。 ヒントになるかわからないけれど、庵野さんの『シン・仮面ライダー』の製作ドキュメンタリーを昨日みたところ、「型」にこだわる専門家さんの殺陣のありように腹を立てる庵野さんがいて、大事なのは「殺す気持ちだ!」って無茶苦茶なことを言ってたんだけれど、この翻訳にもソレがないんじゃないかな? その一端をば。 《「抱えあげてやるから」グロービーがそう持ちかけた。「手をのばして服を取りなさい」承知した少年の腰をがっちりつかみ、さも抱えあげてやるふりで地面から足を浮かせた。それから器用に弾みをつけてイラクサの大きな藪にどさりと投げ入れ、全身を痛痒いイラクサまみれにした。ひどい目に遭わされた方は、感情を抑えるたしなみをしつける学校に通うような生まれ育ちではないので_野生の狐に急所を噛まれでもしたら、すぐさま手近な狩猟委員会へ苦情に駆け込むタイプだ。だからこの場合、痛みと怒りと驚きに任せてとんでもない大声をあげ、気がすむまでわめき続けた。が、その声にもましてはっきり聞こえたのは、樹上の憎たらしい猿が勝ち誇ってはしゃぐ声と、けたけた高笑いするグロービーの声だった》 他の訳者さんの借りてきます。

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2019/02/16

常々道端で咲いてる花は大好きだが、花屋で並んでるの花は魅力を感じてこなかったが、理由がわかったぞ。この人新聞記者だったらしいが、新聞にこの短編の1つが紛れてると、それはそれは貴重に輝いて見えるが。こうやって自選短編集です、はいどうぞお!って出されるとお、おう。となるな。この短編集...

常々道端で咲いてる花は大好きだが、花屋で並んでるの花は魅力を感じてこなかったが、理由がわかったぞ。この人新聞記者だったらしいが、新聞にこの短編の1つが紛れてると、それはそれは貴重に輝いて見えるが。こうやって自選短編集です、はいどうぞお!って出されるとお、おう。となるな。この短編集1つ1つ非常に短く、もうちょっと肉付けしたり膨らませたりして欲しい。めまぐるしいので、じっくり毒素を味わいたい。

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2016/12/06

帯文:”奇妙な味と残酷なユーモア 人語を話す猫、イタチの神様、運命の猟犬 ’短篇の名手’の代表作を初の完訳” 目次:エズメ、月下氷人、トバモリー、ミセス・パクルタイドの虎、バスタブル夫人の逃げ足、名画の背景、ハーマン短気王――大涕泣の時代、不静養、アーリントン・ストリンガムの警...

帯文:”奇妙な味と残酷なユーモア 人語を話す猫、イタチの神様、運命の猟犬 ’短篇の名手’の代表作を初の完訳” 目次:エズメ、月下氷人、トバモリー、ミセス・パクルタイドの虎、バスタブル夫人の逃げ足、名画の背景、ハーマン短気王――大涕泣の時代、不静養、アーリントン・ストリンガムの警句、スレドニ・ヴァシュタール、エイドリアン…他

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2016/06/06

ブラックユーモア満載の短編集 主人公のクローヴィスがあまり出てこないですが 出てくる作品のほうが好みでした 彼のトークは軽妙で近くにいたら困る人物 遠くから見ていたい人だなぁ

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2015/06/22

再読したらもう一度書き直したいです。 新潮文庫の「サキ傑作集」に衝撃を受けてからサキ関連の本を読んでいたのでこの本も楽しみにしていました。しかし、読んでみるとさっぱり頭に入ってこないのでこれまた衝撃を受けることになりました。 アマゾンやツイッターでも高く評価されているのをみかけ...

再読したらもう一度書き直したいです。 新潮文庫の「サキ傑作集」に衝撃を受けてからサキ関連の本を読んでいたのでこの本も楽しみにしていました。しかし、読んでみるとさっぱり頭に入ってこないのでこれまた衝撃を受けることになりました。 アマゾンやツイッターでも高く評価されているのをみかける本なので書きづらいのですが、文章がまったく頭に入ってこなかった、というのが正直な感想です。原文に忠実に翻訳されているのか、一文が非常に長かったり、語り手がどの人物に目線を向けているのかが分かりません。 もしかしたら、これがサキの筆致なのでしょうか? 

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2015/04/06

O・ヘンリーと並ぶ短編の名手・サキの短篇集。 これまでも岩波書店から『サキ傑作集』、新潮社から『サキ短編集』、サンリオSF文庫から『ザ・ベスト・オブ・サキ Ⅰ・Ⅱ』(後にちくま文庫で再刊)と、邦訳はそれなりに存在している(入手難易度が高いのは「ザ・ベスト・オブ・サキ」ぐらいか?)...

O・ヘンリーと並ぶ短編の名手・サキの短篇集。 これまでも岩波書店から『サキ傑作集』、新潮社から『サキ短編集』、サンリオSF文庫から『ザ・ベスト・オブ・サキ Ⅰ・Ⅱ』(後にちくま文庫で再刊)と、邦訳はそれなりに存在している(入手難易度が高いのは「ザ・ベスト・オブ・サキ」ぐらいか?)。しかし、単著がそのまま邦訳されるのは、なんと初めてのことらしい。その辺りの諸々は『訳者あとがき』に詳しいのだが、『「自分ひとりの胸にしまっておきたい」魅力』が最大の理由だったのではないか、という説には首がもげるほど同意したいw オリジナル短編集を1冊邦訳してみると、確かに撰集と比べてオチが弱いもの、文化的・時代的な差のせいか、イマイチ笑い切れないものも散見されるが、そういったことも含め、刊行された当時のままの編集で読めるのは嬉しい限り。エドワード・ゴーリーの挿絵も、毒のあるユーモアを特徴とするサキの作風に合っている。 底意地の悪い悪戯を仕掛けるクローヴィスや、ややヒステリックなところがある中年女性の描写には爆笑した。やっぱりサキは面白い……が、『自分ひとりの胸にしまっておきたい』w 因みに風濤社からも『サキ・コレクション』と題して『レジナルド』の訳書が刊行される( http://honto.jp/netstore/pd-book_27079941.html )。ここに来て再評価されるのだろうか。

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