1,800円以上の注文で送料無料

太宰治の辞書 の商品レビュー

3.4

113件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

    34

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    4

レビューを投稿

2015/05/17

久々の「円紫さんと私」シリーズ。女子大生だった私が編集者、そして夫・息子と暮らす家庭人に。そうだよね、前作から15年以上も!!経っているんだもの、と思いつつ、あらまぁ~~と驚きましたぁ!(#^.^#) デビュー当時は“覆面作家”だった北村さん。 私、北村さんとの出会いがこのシ...

久々の「円紫さんと私」シリーズ。女子大生だった私が編集者、そして夫・息子と暮らす家庭人に。そうだよね、前作から15年以上も!!経っているんだもの、と思いつつ、あらまぁ~~と驚きましたぁ!(#^.^#) デビュー当時は“覆面作家”だった北村さん。 私、北村さんとの出会いがこのシリーズだったもので、主人公の女子大生・「私」がそのまま北村さんに思えて(だって、ご本人に色濃く反映しているに違いない、と思えるような、とてもしっくりくる語り口だったんだもの)、だから、北村薫=女性とばかり思っていたんでした。。。。 で、久々の新作はこれまでのシリーズの中で一番好き!! ((#^.^#)(#^.^#) 偶然なんだろうけど、ここのところ、この作家さんの中で一番好き、シリーズの中で一番!ということが続いていて、なんと嬉しい春でしょうか。) 取り上げられているのは、 芥川龍之介「舞踏会」と、 太宰治「女生徒」。 小説の形は取っているけど、国文学を愛する北村さんの丁寧で優しい文学談義&論証ですね。 それぞれ、数多くの文献に当たり、“元”となる話や日記を芥川や太宰がどうわが物としたか。 「舞踏会」も、楽しく読んだけど、往年の太宰信者(大汗)ーもう過去のことですよ、とここで言い訳するのも太宰ファン共通??-としては、二章「女生徒」と三章「太宰治の辞書」は、なんだろ、熱いお風呂に入って、う゛~~~っと唸らずにはいられないような痛気持ちよさ。 (「女生徒」は、私、断トツ一位の「人間失格」に次いで愛好していた本だったんです。あはは・・ここでも過去形。) 「女生徒」は、太宰に送られてきた太宰読者の日記が元だということは知ってはいたけれど、それをどうアレンジして太宰味を出したのか、また、どこをそのまま使ったのか、をゆっくりと語るページがとても愛おしくて・・・。 また、その他、「津軽」のタケとの再会シーンの裏話(というか真相?)や、あの「生れて、すみません」が実はある詩人の一行詩だった、また、太宰が当時使っていた辞書はなんだったのか、それを知ることがなぜ大事なのか、などなど、ホントに興味深い話ばかり。 北村さんは元々高校の国語の先生だったから、こんなお話も授業の合間にされていのでしょうか。 もしそうなら、なんて幸せな生徒たちだったんだろう、と思います。

Posted byブクログ

2015/05/13

「私」シリーズ。今回は円紫さんの登場が少なめなのは残念だけれど。「私」は成長したんだなあ、としみじみ思いました。 あいにくここに登場した作品、ほとんど読んでいないのですが。それでも非常に興味深く読めました。逆に関心が湧いたかも。あまり純文学には親しまなかったのだけれど、それでも本...

「私」シリーズ。今回は円紫さんの登場が少なめなのは残念だけれど。「私」は成長したんだなあ、としみじみ思いました。 あいにくここに登場した作品、ほとんど読んでいないのですが。それでも非常に興味深く読めました。逆に関心が湧いたかも。あまり純文学には親しまなかったのだけれど、それでも本好きには間違いないからかな。 「ロココ」の言葉の意味はなんとなくしか理解していなかったので。こんなにいろんな捉え方があるというのは目からウロコ。辞書ってのも面白いんだなあ。

Posted byブクログ

2015/05/13

こういう小説を、ゆっくり静かに読むよろこび、というのもあるなと思う。 うしろに付いている出版案内が、参考文献目録そのものになっているという。。。うまく出来ている。

Posted byブクログ

2015/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『円紫さんと私』シリーズの最新刊ということでこれはもう読まねばなるまい。いかんせん、時間が経てしまった。嫌しかし、嫌ではない。『私』は芥川の「舞踏会」・太宰の「女生徒」などへの小さな謎を巡る旅にまた思考の船出をしてしまった。 改めて先の本、女子大生の頃の『私』に再会しに図書館へと足を運びたくなるのであった。なぜ、蔵書の棚にこれまで置かずに来たか後悔を感ぜずにはいられないのではあるのだ。″連れ合い″″中学生の息子″も気になるところだ。

Posted byブクログ

2018/04/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

編集者の女性が文学作品の小さな疑問を解いていく。淡々と。 この本を読んでいる間、本と自分の間に淡い霧がかかっていたように思えた。 本という作品を読んでいるだけで幸せを感じる自分には、小説家の当時の生活にまで細かく踏み込んで検証する余裕がないのかもしれない。 2018.4再読。

Posted byブクログ

2015/05/09

本作はシリーズものだが、それを知らずに読んだが、雰囲気が良く、単作でも十分に楽しめた。登場人物の人間模様が優しい感じで程よい距離感なのが好感が持てる。円紫さんと私の関係が良い。親友の本を大切にする気持ちが伝わって来たりするので、このような本好きの人がいれば読書もより楽しいものにな...

本作はシリーズものだが、それを知らずに読んだが、雰囲気が良く、単作でも十分に楽しめた。登場人物の人間模様が優しい感じで程よい距離感なのが好感が持てる。円紫さんと私の関係が良い。親友の本を大切にする気持ちが伝わって来たりするので、このような本好きの人がいれば読書もより楽しいものになるだろう。今作は太宰作品が中心に出ている。以前読んだビブリアにも出てきたが後者の様な本をめぐる謎解きとは違って本作は太宰作品の一節について紐解いていく印象で、純粋に太宰文学が好きな人はより奥深い楽しみ方ができるだろうと感じた。

Posted byブクログ

2015/05/09

ううーん…このシリーズの待望の新作!だったんだけど…なんかなぁ。年月が経って主人公が自分より年上ぐらいになっているせいなのか、文学路線を突っ走っているからなのか、理由はいろいろあるんだと思うんだけど、かなり頑張って最後まで読む感じだった。残念。

Posted byブクログ

2015/05/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりの円紫さんと私シリーズ。 本の中で時間が経ち過ぎていて違和感がありあり。 しかも、前の作品を読んだのがずいぶんと前なので、こんな感じだったっけて思いながら読み進めました。 いまいち納得のできない内に終わってしまいました…

Posted byブクログ

2015/08/30

魅力的な物語に出会うと、本を閉じたあとも、その世界が続いていて、どこかで登場人物に出会えるような気がすることがあります。 このシリーズは、まさにそんな幸せな体験ができた作品のひとつです。 前作「朝霧」が、1998年刊行、私が読んだのは、2002年くらい。それから十数年、同窓会で卒...

魅力的な物語に出会うと、本を閉じたあとも、その世界が続いていて、どこかで登場人物に出会えるような気がすることがあります。 このシリーズは、まさにそんな幸せな体験ができた作品のひとつです。 前作「朝霧」が、1998年刊行、私が読んだのは、2002年くらい。それから十数年、同窓会で卒業以来の再会をはたした気分になります。 登場人物の年齢の重ね方が自然で、本当に懐かしい気分に浸れました。 主人公「私」や円紫師匠、正ちゃん以外の登場人物とも再会したい。ぜひ、今度はもっと近いうちに。

Posted byブクログ

2015/05/04

何気に平台に積んであったものを買ってみました。 著者の本は初めて読みました。 シリーズ的なもので、文学のいろいろな謎を解いていくと いう感じの内容です。 ただ、私にはあまりあわないようです。

Posted byブクログ