タオの子育て の商品レビュー
英語タイトルは「The Parent's Tao Te Ching」。 『老子道徳経』 は、中国の春秋時代の思想家老子が書いたと伝えられる書で、『老子』とも『道徳経』とも表記されます。 言語化しえない「タオ」や「道」の本質を表現しようとする試みがされている『道徳経』は...
英語タイトルは「The Parent's Tao Te Ching」。 『老子道徳経』 は、中国の春秋時代の思想家老子が書いたと伝えられる書で、『老子』とも『道徳経』とも表記されます。 言語化しえない「タオ」や「道」の本質を表現しようとする試みがされている『道徳経』は、指導者や哲学者たちの実践的な書となっています。 世界中で、聖書の次に読まれていると言われているそう。 そこまでメジャーな本だとは知りませんでした。 タオというのは仏教の高僧の誰かかと思っていたくらいです。 語られているのは普遍的な知恵であり、あらゆることに応用できるとのことから、これはその『道徳経』を子育てに用いた書となっています。 漢字を用いて、詩の形式で書かれているもの。 「もし、子供がなにか失敗したら、 それを乗り越えられる君の能力を信じている、 とだけ伝えればいい。「 「もし、子供を成功させたいなら、失敗の仕方を教えよ。 もし、子供を幸せにしたいなら、悲しみ方を教えよ。 もし、子供を健康にしたいなら、病気のなり方を教えよ。 もし、子供を豊かにしたいなら、「少し」で楽しむ方法を教えよ。 自分の失敗を隠し、失うことを拒み、弱さのために自分自身をさいなむ親は、 子供に何も教えられない。」 「慈しみの心、忍耐、無邪気は、経験して、初めて教えられる。」 確かに、子育ての指南書としてぴったり合っているような詩の数々が紹介されています。 汎用性のきく内容なのでしょう。 「子供に宗教を教えようとしてはいけない。 その代わり、すべての生命の表れの不思議さに驚嘆することを教えよ。 宗教を教えようとするなら、彼らは他人の言葉に依存して生きるようになる。 彼らが自分の経験を信頼することができるなら、道に迷うことはない」 深いです。宗教は押し付けてはいけないと説いています。 これは子供にだけでなく、ほかの人間に対しても当てはまることでしょう。 仏教の説く「すべては変わりゆくもの」。 これを子供に伝えられたら、変化に対応できる強い人間に育っていけそうです。
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