土方歳三(下) の商品レビュー
上巻を読んで「どうも淡々として土方歳三に感情移入しづらい」と思った。 新選組に追い風が吹いている時はおとなしかった土方。それが下巻で逆風が吹き始めると突然、生き生きとしてくるのだ。やっと土方に魂が入ったという感じを受ける。試衛館時代からの仲間との別れに涙し、愛した女性との別れにま...
上巻を読んで「どうも淡々として土方歳三に感情移入しづらい」と思った。 新選組に追い風が吹いている時はおとなしかった土方。それが下巻で逆風が吹き始めると突然、生き生きとしてくるのだ。やっと土方に魂が入ったという感じを受ける。試衛館時代からの仲間との別れに涙し、愛した女性との別れにまで涙を流し感情表現まで豊かになる。本当に土方歳三という男は戦うことが好きだったのだろう。敗戦に敗戦を重ね、北の地まで到達しても、土方歳三は諦めない。後ろは振り返らない。やはり魅力的な男だ。下巻も読んでおいてよかった。
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新撰組のほんは幾つか読んだけど、鳥羽伏見の戦いから、五稜郭の戦いはあまり読んでいなかったので、おもしろかった。思想より、ただ、戦が好きな姿勢や冷酷な面の中にも、仲間や好きな女の人への優しさが垣間見える、漢気のある土方像に好感がもてた。
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池田屋事件後から函館で彼が戦死するまで。 ここでもやはり新選組のメンバーは近藤、沖田くらいしか目立ってはいません。油小路の変の辺りは伊東派との駆け引きが面白い。 鳥羽伏見から段々と近藤との距離ができてくる中で、それでも淡々と新選組の土方としていようとするところは、共感度が高い。 ...
池田屋事件後から函館で彼が戦死するまで。 ここでもやはり新選組のメンバーは近藤、沖田くらいしか目立ってはいません。油小路の変の辺りは伊東派との駆け引きが面白い。 鳥羽伏見から段々と近藤との距離ができてくる中で、それでも淡々と新選組の土方としていようとするところは、共感度が高い。 この巻自体が五稜郭での出来事が中心となるので、そのあたりで伊庭八郎の出番は多いかな。 土方歳三という一人の青年の生涯を駆け抜けるように描いた作品という感じだったかなぁ。 後半のスピードが速くて……。
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