酔うために飲むのではないからマッコリはゆっくり味わう の商品レビュー
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谷川さんと韓国の詩人 シン・ギョンニム(申庚林)さんとの「対詩」(二人での連詩)、それぞれの詩、エッセイ、そして二人の対談で構成されている。 対詩は全部で24編、なので12編ずつ。翻訳者を挟んでメールでやりとりをしながら作られたとのこと。短い詩編だが、緊張感のある言葉の紡ぎ合いに心打たれる。途中、セウォル号の事件があり、その緊張度がさらに高まった感がある。 国家対国家という側面からは両国の乖離が激しく感じられるが、過去の歴史も踏まえつつ、個人と個人としての対話により、より良い関係が築けるはず、と柔らかい心になれる。 シン・ギョニムさんのエッセイにはシンさんの戦中の体験が書かれているが、いまの韓日の関係を思うとき、そういった歴史・事実すら知らない日本人が多いのではないか、と感じられる。 二人の詩人の作品を楽しみながら、過去を知り未来を考えていくことができるよい書物だと思う。 心の柔らかい若者たちに多く読んでもらいたい。
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