低俗霊狩り(完全版)(其の三) の商品レビュー
かなり後になってから描かれた自動人形の続き。 表紙の魔魅は1巻で1本指を、2巻で2本指を出しているが、最初に出た自動人形が未完で終わった3巻では指を4本出していた。 それはつまり「作者は自動人形の続きを諦めたわけではない」という意志の現れだったのだが、それにしてもその後が長すぎた...
かなり後になってから描かれた自動人形の続き。 表紙の魔魅は1巻で1本指を、2巻で2本指を出しているが、最初に出た自動人形が未完で終わった3巻では指を4本出していた。 それはつまり「作者は自動人形の続きを諦めたわけではない」という意志の現れだったのだが、それにしてもその後が長すぎた。 その間にすっかりやさぐれた作者は絵柄も話の作りも若かった頃とは似ても似つかなくなっていく。 そしていよいよ何十年ぶりかの自動人形後編…なわけだけど。 まあ絵柄の変化はしょうがないが、しかしどれがどのキャラかピンと来にくいのは困る。 しょっぱなから咲本耶亨の立場が一気に後退するのは、話を縮小化するためか最初からそのつもりだったのか。 どうしてもあの自動人形の続きそのままとは思えないなあ、これだけ経っていると。 悪い意味で作者から気取りがなくなってしまっている。 絵柄の変化よりそれがどうストーリーに影響したのやらが気になって仕方なかった。 結局最後もあまり気持ちのいい終わり方はしていない。 自分探しの延長をいつまで続けるのだろう作者は……としか。 低俗霊Daydreamを読んだ時と同じ感想を抱くことになるとは。 やっぱり後期型奥瀬サキだなあ。 無理だったのはわかるんだけど、やっぱり前期型の頃に完結するのを見たかったよ。
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