天下泰平の時代 の商品レビュー
時代が面白いのか、それとも書き方が良かったのか、おそらくその両方だろう。時代の人々のエネルギーを感じながら、一気に読み切った。大きなダイナミズムというより、個々のトピックが時代とその思想を象徴していた。 アジアの動乱と平和 統治の巧さ。デモンストレーションと内容の充実のバランス...
時代が面白いのか、それとも書き方が良かったのか、おそらくその両方だろう。時代の人々のエネルギーを感じながら、一気に読み切った。大きなダイナミズムというより、個々のトピックが時代とその思想を象徴していた。 アジアの動乱と平和 統治の巧さ。デモンストレーションと内容の充実のバランス 経済と文化 構造改革。享保の改革と田沼意次 身分制度の揺らぎ
Posted by
<目次> はじめに 第1章 東アジアの動乱と平和の訪れ 第2章 江戸幕府の権力機構 第3章 新たな価値観の創出 第4章 豊かな経済、花ひらく文化 第5章 「構造改革」に挑む~享保の改革 第6章 転換期の試み~田沼時代 おわりに 格差社会の広がり <内容> 岩波新書...
<目次> はじめに 第1章 東アジアの動乱と平和の訪れ 第2章 江戸幕府の権力機構 第3章 新たな価値観の創出 第4章 豊かな経済、花ひらく文化 第5章 「構造改革」に挑む~享保の改革 第6章 転換期の試み~田沼時代 おわりに 格差社会の広がり <内容> 岩波新書 シリーズ日本近世史の第3弾。全集ものの日本史を多く執筆している著者だけに、とてもわかりやすい文章です。新しい知見も取り入れながら、文治政治から田沼時代までが概観されています。勿論、経済や文化の部分はやや物足りないですが、歴史の流れをつかむなら、この1冊ですね。
Posted by
朝鮮、中国の安定、国内の統一により、天下泰平の時代へと突入した。その中で全国市場の成立、文治政治の確立、新田開発といった大転換が進んでいく。その転換の背景を学べる一冊であり、受験生にも薦められる一冊である。
Posted by
体制を維持するための政策が、自らを衰えさせていくことになる。江戸幕藩体制の転換点が分かる一冊。 やっぱり綱吉政権がターニングポイントなんだなぁ。 今日の勝因が明日の敗因につながるわけだけど、もちろんこれは「歴史の後出しジャンケン」。個人的には田沼意次の政策をうまく継承できれば、時...
体制を維持するための政策が、自らを衰えさせていくことになる。江戸幕藩体制の転換点が分かる一冊。 やっぱり綱吉政権がターニングポイントなんだなぁ。 今日の勝因が明日の敗因につながるわけだけど、もちろんこれは「歴史の後出しジャンケン」。個人的には田沼意次の政策をうまく継承できれば、時代の変化に対応できたのかな、と思う。
Posted by
中国と朝鮮半島が落ちついたから、文化を優先に。上洛は全国の大名を動員する軍事演習。末期養子。死にそうになってからの養子で家を守るのを許可して、とにかくざわざわを避けた。
Posted by
江戸時代の朝幕関係の専門家であり、多くの通史・概説書も手掛けられてきた高埜先生の巻。岩波の近世史シリーズでは第3巻。四代将軍家綱から十代将軍家治の時代までが扱われる。思想史的にも面白い時代。それを本書では価値観の転換として第3章で扱う。荻原重秀の貨幣改鋳策も第3章で扱われている。...
江戸時代の朝幕関係の専門家であり、多くの通史・概説書も手掛けられてきた高埜先生の巻。岩波の近世史シリーズでは第3巻。四代将軍家綱から十代将軍家治の時代までが扱われる。思想史的にも面白い時代。それを本書では価値観の転換として第3章で扱う。荻原重秀の貨幣改鋳策も第3章で扱われている。 最後に身分社会の動揺を「身分の集団化」「身分の周縁化」というキーワードでまとめ、次巻(第4巻・吉田伸之『都市 江戸に生きる』)と次次巻(第5巻・藤田覚『幕末から維新へ』)へとつないでいく。
Posted by
- 1