さよならは明日の約束 の商品レビュー
今風の女子高生から隔世した読書家女子高生とジャンク映画マニアの男子高生が過去に置き去られた謎を解いてゆく短編四集。 舞台は現代なのですが登場人物の古風な趣味と放課後居坐るレトロな喫茶店、提示される謎は過去の出来事の推察ということでオールドな雰囲気も感じさせます。 トリックは物理...
今風の女子高生から隔世した読書家女子高生とジャンク映画マニアの男子高生が過去に置き去られた謎を解いてゆく短編四集。 舞台は現代なのですが登場人物の古風な趣味と放課後居坐るレトロな喫茶店、提示される謎は過去の出来事の推察ということでオールドな雰囲気も感じさせます。 トリックは物理的な物はほとんどなく過去の人物が何故この行動に至ったかを求める心理的なものが強いです。 魅力ある登場人物と一貫したテーマを持たせた謎解きで短編集としては大変良作でした。
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2020/12/06 読了。 図書館から。 著者作品初。 推論を重ねて過去の謎を解いていく物語。 結末はたまに苦い。 エミールと柚木崎君、ふたりとも好きなことを臆さず語れるのはすごいなぁと。 エミールの方が謎解き上手な気がしますが、 柚木崎もできる子ですね。 二人で対話しな...
2020/12/06 読了。 図書館から。 著者作品初。 推論を重ねて過去の謎を解いていく物語。 結末はたまに苦い。 エミールと柚木崎君、ふたりとも好きなことを臆さず語れるのはすごいなぁと。 エミールの方が謎解き上手な気がしますが、 柚木崎もできる子ですね。 二人で対話しながら解いていくことも、 その関係性もいいわー。 梶本さんのお店も本好きとしては憧れすぎる、 エミールのおばあちゃん宅の書庫もだけど! 続きもあったので借りよー。
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4つの短編が少しづつ交わって、読み終える頃には一つの物語として成り立っている。爽やかで少し想像力を掻き立てられるくらいに含みを持たせて終わるのがとても良かった。
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西澤さんの定番、安楽椅子探偵ものの連作短編です。高校生が過去の謎を解くのでお酒の席ではなく食事&ドーナツですが、論理的に推論を積み重ねていくところはとても好きで青春の甘酸っぱさも含めとても楽しく読み進められました。ちょっと顔をしかめたくなる真相のものもありますが、表題作は謎の解答...
西澤さんの定番、安楽椅子探偵ものの連作短編です。高校生が過去の謎を解くのでお酒の席ではなく食事&ドーナツですが、論理的に推論を積み重ねていくところはとても好きで青春の甘酸っぱさも含めとても楽しく読み進められました。ちょっと顔をしかめたくなる真相のものもありますが、表題作は謎の解答も古い本の行く末も素敵で最終話としてもとても良かったです。表紙絵を含め各話の扉絵もほのぼのしました。また一話ごとに現れる名著も心を揺さぶります。「七十五羽の烏」「9マイルは遠すぎる」「解体諸因」。この機会に再読&積読を崩そう…。 再読1999年04月21日 新刊を読む前にさらっと前作をおさらい…と思いましたが、がっつり時間をかけて一冊堪能していました。高校生二人がチョコレートドーナツをお供に、与えられた情報だけで、こうでしかないだろう、という結論を導き出す。しかも一見関係のないように思える些細な会話が無駄なく伏線であるような作りには驚かされます。好感が持てる主人公たちで読みやすく、とても好きです。続けて「夢の迷い路」を読みましたが、時系列が前後していて、再びこの本に戻って時系列を確認し、幸せな時間を満喫しました。
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蔵書と甘味が魅力的な喫茶店「ブック・ステアリング」に入り浸る高校生カップル(?),ユキサキ♂と美少女エミール。30年以上前に心臓発作を起こした女性教師が発した「男は関係ない,まして中2の男の子が」という言葉,本に挟まれたまま投函されなかったヒッチコックへのファンレター封筒に入って...
蔵書と甘味が魅力的な喫茶店「ブック・ステアリング」に入り浸る高校生カップル(?),ユキサキ♂と美少女エミール。30年以上前に心臓発作を起こした女性教師が発した「男は関係ない,まして中2の男の子が」という言葉,本に挟まれたまま投函されなかったヒッチコックへのファンレター封筒に入っていた「もしも私が不審死を遂げたら,犯人は以下のどちらかの男です」という告発文の謎などを推理する。「九マイルは遠すぎる」を踏襲した作品。いかにも西澤らしく埋もれた過去の記憶に対する憂鬱かつ甘美な感情満載なのだが,それはもっぱら大人の登場人物に任せておいて,推理は若い高校生ペアがからっとやり遂げているので,後味はスッキリ爽やか。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
かわいい装丁と連作短編集というのに惹かれて借りたけど、やっぱこの作者、苦手だわー。推論を重ねるというのが合わない。でも古典部シリーズもそんなもんだけど。このエミールとユキサキの組み合わせも微笑ましいような、いまいちなような。結局あんまりキャラクターが好きになれない。
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本好き美少女エミールと、ジャンク映画フリーク 男子ユキヒサ。ふたりの高校生が、今はもういない、 大切な人たちの記憶に触れながら、置き去りにされた 謎に挑む。本格ミステリー。
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この作品もなかなか楽しく読めました。 西澤保彦らしい妄想論理の果てに浮かんでくる真実が以外だったりして、いい感じだし、西澤保彦らしいものをふりかけながら過去と現在での物語の展開という奥行きがあり、それも物語に深みを与えている。 正直00年代の暗い雰囲気の作品からすると作品の雰囲気...
この作品もなかなか楽しく読めました。 西澤保彦らしい妄想論理の果てに浮かんでくる真実が以外だったりして、いい感じだし、西澤保彦らしいものをふりかけながら過去と現在での物語の展開という奥行きがあり、それも物語に深みを与えている。 正直00年代の暗い雰囲気の作品からすると作品の雰囲気は最近の作品の方が好きです。
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やる気のないカフェ(笑)を軸にしたミステリー連作。 基本的に会話でのみの推理劇。 著者の得意とする分野なのでさすがである。
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西澤保彦さんは本作がはじめてでした。高校生なのにエミールはすごいな。ユキサキくんとエミールちゃんの今後も気になります。続編もあるのかな?ミステリーとしては、4編ともあまり好みではなかったです。<ブック・ステアリング>があったら、チョコレート・ドーナッツ食べてみたい!
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