1,800円以上の注文で送料無料

花井沢町公民館便り(1) の商品レビュー

4.2

23件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/12/15

全巻通しての感想。何だか怖かった。シェルターの開発事故により、生体反応があるものは花井沢町へ入れず、出ることも出来ない。その閉ざされた小さな街、花井沢町で起こる出来事はどこそこの誰があんなことした、という些細なことだったり、泥棒が入るみたいな事件だったりするんだけど、どれもよくあ...

全巻通しての感想。何だか怖かった。シェルターの開発事故により、生体反応があるものは花井沢町へ入れず、出ることも出来ない。その閉ざされた小さな街、花井沢町で起こる出来事はどこそこの誰があんなことした、という些細なことだったり、泥棒が入るみたいな事件だったりするんだけど、どれもよくある日常として描かれていながら、背景には誰も入れず出られないという異常な事態が横たわっているので静かな恐怖を覚えた。街の誰もが主役になれるようなエピソードたちは全体的にほのぼのとしているけど、淡々と世界の終わりに向かっていくような静けさが隠れてて、何だか怖かった。

Posted byブクログ

2019/05/31

「生命体を通さない膜」で、見えながらにして外界から隔絶される ことになってしまった町に住む人々の物語。 「隔絶された場所」でのドラマは他の人の作品にもあるけれど、 これほどまでに痛く厳しいお話はあまり見たことがない。 『WHITE NOTE PAD』での「人格入れ替わり」といい、...

「生命体を通さない膜」で、見えながらにして外界から隔絶される ことになってしまった町に住む人々の物語。 「隔絶された場所」でのドラマは他の人の作品にもあるけれど、 これほどまでに痛く厳しいお話はあまり見たことがない。 『WHITE NOTE PAD』での「人格入れ替わり」といい、 ヤマシタトモコさんの描く状況ドラマは「甘さ」を許してくれないなー。

Posted byブクログ

2017/03/05

外の世界から遮断されてしまった町。一見、何気ない日常の風景のようだけど、やはりどこか歪んでいて町の住民は蝕まれていっているようだ。三巻で完結のようだけど救いはあるのだろうか

Posted byブクログ

2016/12/27

花井沢町という、とても特殊な状況におかれた町のふつうの人たちの日々の短編集。 風景の、人々の、空気のふつうさが、言葉やシンプルな絵柄によって強調されていて、それがより緊張感を誘う。 だからどうしても自分の日々を思わずにはいられない。 私の毎日は?私の大切な人の日常は?明日も同じ...

花井沢町という、とても特殊な状況におかれた町のふつうの人たちの日々の短編集。 風景の、人々の、空気のふつうさが、言葉やシンプルな絵柄によって強調されていて、それがより緊張感を誘う。 だからどうしても自分の日々を思わずにはいられない。 私の毎日は?私の大切な人の日常は?明日も同じように来るのかな?と 三巻完結でよかった。最後まで一気に読めて心からよかった。

Posted byブクログ

2016/12/19

シェルター技術の開発事故により、「生き物を通さない膜」によって外界と隔てられた花井沢町。 しかし物は届くし電気もインターネットも繋がるわけで、人々は普通に生活しているし、それは別に、どうしようもない絶望ではない…のだけど。 「一生出られない小さな町で暮らす」。 それゆえに起こる…...

シェルター技術の開発事故により、「生き物を通さない膜」によって外界と隔てられた花井沢町。 しかし物は届くし電気もインターネットも繋がるわけで、人々は普通に生活しているし、それは別に、どうしようもない絶望ではない…のだけど。 「一生出られない小さな町で暮らす」。 それゆえに起こる…ちょっとしんどいことが、町のいろいろな人々の視点で見える短編集。 うん。どうにもちょっと…最終的にしんどいことになる話ばっかりでなかなかずっしり来ます…。

Posted byブクログ

2016/02/05

初期設定は理由で、そこから動けない人々のお話。 この方はショートがとてもおもしろい作家さんだと思う。不思議のなかにやたらとリアルなストーリー。この先どうなっていくのかなあと気になる。 けれどちょっとこの雰囲気に飽きてきたかもしれないな、とも思う。私が。

Posted byブクログ

2015/12/08

町は死にゆく私は生きるという帯が最高だったのと周りの評価が高くて購入した1冊、読んでみて思ったのは外の世界と隔離されてしまった花井沢町の住人達の何気ない日常は、ごく自然な日常のように描かれるけれど、どこか悲しく、日常会話もどこか客観的で悲しみを帯びている。狭い閉鎖された空間で人が...

町は死にゆく私は生きるという帯が最高だったのと周りの評価が高くて購入した1冊、読んでみて思ったのは外の世界と隔離されてしまった花井沢町の住人達の何気ない日常は、ごく自然な日常のように描かれるけれど、どこか悲しく、日常会話もどこか客観的で悲しみを帯びている。狭い閉鎖された空間で人が暮らすとこうなるのだろうか?と考えさせられる1冊でした。

Posted byブクログ

2015/11/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

設定は超常的だが、村社会、被災地域へのポジティブな差別、ネガティブな差別などが生々しい。 自警団や裁判機能のうまく機能してない感じもリアル。たまたま有能な指導者が隔離側にいればいい形で組織されるだろうが、そうでなければこういう人間的な、だらけた形になりそう。 面白かった。 まだまだ語られていない物語も多そうで楽しみ。

Posted byブクログ

2015/11/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

別に住民たちは悲観的ではないのにどの話もどこか悲しい。3号が特に悲しかった。閉鎖的空間の狂気と悲しみ

Posted byブクログ

2015/07/29

はっと感じる「境界」が鋭くて息が詰まることもありました。ラブラブカップルが変わらずラブラブでありますように

Posted byブクログ