東日本大震災以後の海辺を歩く の商品レビュー

原田勇男(著者)

2024/08/12

大地震の時に人々を助けるのは食糧や水・生活インフラである以上に心の声であると伝えてくれる本でした。単なる言葉ではなく、混沌とした心底から湧き起こり言葉として生まれた詩は読む人の心揺さぶります。心の叫びを聴いてこそ人間の原動力となると感じました。
　またインドの方々と詩を通して被災地に一生懸命に寄り添って非常に尊いこと感動し感謝しました。日本人として大震災時に外国からも詩やその他にも音楽やスポーツ、勿論救助等あらゆる分野で助けられたことを忘れません。
東日本大震災から4年後ではまだまだ復興の真っ只中ともいえたかもしれません。今年のように地震の多い年に振り返らせていただくと、本書は災害に負けない勇気を後押ししてくれるのでした。
日常生活を淡々と送っていると地震のことなど考えられず、東日本大震災の揺れの瞬間に「まさか」と思ったのでした。しかし、以後には決して忘れてはいけないと思い続け地震の記録を貴重なものとして何冊か読みました。辛さゆえに語ることも出来ない方々も多く、非常にありがたく読ませていただくばかりです。