コンビニたそがれ堂 セレクション の商品レビュー
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大事な探し物を必ず見つけることができる、不思議なコンビニが舞台のお話。猫が人間になるお話「あんず」で出てきたセリフが印象的でした。「見えなくなっても、会えなくなっても、きっと、『どこか』には、みんな、ちゃんといるっていうことさ。消えてしまうわけじゃない。誰の魂も、どんな想いもね。」家族や友達を大切にしたいと思える本でした。
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優しい物語だった、人生にひとつは忘れられない、ちょっとだけ後悔のある思い出が、幸せに生きるスパイスなのかも
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とても読みやすかった。 短編集なのですが、それぞれ 死?と割と関わりがあるなって思った。 自分の欲しいものが手に入るコンビニ あったら行ってみたい。 いつも見守ってくれてる 狐の神様がとても好きです。 神様になった経緯も好きです。 感動できる作品が多かった。
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ーー風早の街の 駅前商店街のはずれに 夕暮れどきに行くと 古い路地の 赤い鳥居が並んでいるあたりで 不思議なコンビニを 見つけることがある といいますーー 『あんず』 小さな白猫が死ぬ間際、人間になって大好きな家族に会いに行くお話。 『人魚姫』 美しいいとこは無残に死しても尚美しく、彼女に勇気を与えるのでした。 『星に願いを』 愛ちゃんに、いつかあの二人のように運命といいたくなるような素敵な日が訪れますように。 『天使の絵本』 『お姉様がおっしゃったの。わたしたちは戦争でみんな無くしてしまった。わたしたちだけじゃなく、街中の、日本中のひとたちがみんなそうだって。でも、無くしたものはまた作ればいい、壊れたものも、焼けたものも、また元通りにすることができるから、って。 生きてさえいれば』 『花明かりの夜に』 心優しい年長の女医の不思議な体験。命が命を繋ぐお話。 児童文学を書かれている作家さんなので、とても言葉が丁寧で優しい。だからか読むのにとても時間がかかった。 『コンビニたそがれ堂』はいくつか作品が出ているそうだがこれはその中から上記の5話をピックアップしたものと『エピローグ 風早の伝説』、『創作メモ ~後書きにかえて』もあり、物語の裏側の話も楽しめた。 自分以外の誰かを想う時、この物語のような不思議な力が生まれるのかもしれない。
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仕事の昼休みの休憩時間に読みました。すっかりこの温かい世界観に入り込み午後穏やかな気持ちで過ごせました。 失ったものも生きてさえいればまた取り戻せます。無くしたものは作ればいい。 こんな言葉を聞くだけで過去の後悔も消えていきます。 「天使の絵本」のお話が好きです。
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私はコンビニ人間と生命式を読了していたこともあり、どこか怖いもの見たさ異常な世界観が描かれる作品というバイアスを持ち、手に取った。 ところがどっこいそんな偏見は見事に裏切られる。不思議な世界観はあるが綺麗な物語が。それはクラスのヤンキーがお婆ちゃんに席を譲ったシーンをみたよう...
私はコンビニ人間と生命式を読了していたこともあり、どこか怖いもの見たさ異常な世界観が描かれる作品というバイアスを持ち、手に取った。 ところがどっこいそんな偏見は見事に裏切られる。不思議な世界観はあるが綺麗な物語が。それはクラスのヤンキーがお婆ちゃんに席を譲ったシーンをみたような驚きと感動があった!(少し違うかもしれんが...) 求める人が辿り着く何でも揃うコンビニと不思議な店員、そこ来るお客様はいったい何を望むのか?そしてその望みはどのように叶えられ、何を感じるのか? 気になった方は是非この本を手にとって不思議で美しい世界を覗いてみては如何でしょう。
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まず表紙の装丁のかれんさにときめいた。読んでみたら、中の紙にも絵が印刷されているページがあって驚いた。 この時点でだいぶ好きになった。 優しくて、穏やかで、童話のような話ばかりだった。
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ブグログの方の本棚を拝見して図書館にて捜索。 個人的な星の基準があって、 ★5つは自分の手元に置きたい本、再読したい本 誰かを想う気持ちがぎゅーっと詰まっている。 奇跡や魔法を、目に見えないものを、 ほんのちょっと心の拠り所にしてもいいんじゃないのかなって。こんな奇跡があって...
ブグログの方の本棚を拝見して図書館にて捜索。 個人的な星の基準があって、 ★5つは自分の手元に置きたい本、再読したい本 誰かを想う気持ちがぎゅーっと詰まっている。 奇跡や魔法を、目に見えないものを、 ほんのちょっと心の拠り所にしてもいいんじゃないのかなって。こんな奇跡があってもいいんじゃないかなって。 純粋にとても純粋にただ誰かを想う気持ち。 それはきっと誰にでもあるはず。 ズーニーさんが、おとなの小論文教室lesson862の中で、「心に非常食を」と書いていた。まさに。そんな1冊。 装幀も素敵。 装丁:bookwall ポプラ社
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ひとつひとつのお話が読んでいてほんのり心温まる、ちょっと涙ぐんでしまうような素敵な本でした。文体が読みやすく、ティーンエイジャーにも馴染みやすい感じ。絵本的な。これ、絵本にしても素敵だとおもいます。 あまり立て続けに何話も読むのではなく、心を休めたい時とかにページを開いて1話読む...
ひとつひとつのお話が読んでいてほんのり心温まる、ちょっと涙ぐんでしまうような素敵な本でした。文体が読みやすく、ティーンエイジャーにも馴染みやすい感じ。絵本的な。これ、絵本にしても素敵だとおもいます。 あまり立て続けに何話も読むのではなく、心を休めたい時とかにページを開いて1話読むみたいな読み方が良さそう。私は他のハードな本を並行して読みつつ、この本を時々読んではささくれ立ってきた気持ちをを癒していました。 セレクションだから元々が沢山あるんですね。ちゃんと読んでみたいです。
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既読のお話もいくつかありましたが、さすがセレクション、とても良かったです。 #星に願いを 春には中学生になる愛、 ずっと大好きだったお隣のお兄ちゃんがもうすぐ引っ越してしまう。 一緒に流星群を見るのも今宵限り、 美味しいお弁当を作って、お兄ちゃんに想いを伝えたい。 そう決意し「たそがれ堂」で買ってきた可愛いお弁当箱、 それが突然しゃべりだした─── 古い物や、大切にされていた品物には、魂が宿ることがあり、 それを”つくも神”というのだそうです。 好きだと言えなかったこと、伝えられなかったこと、 無念の思いが”つくも神”になる。 せつないですよね… そして、昔お別れしたはずの、はつかねずみの「ぴーちゃん」も会いに来てくれた。 「ぼくね、愛ちゃんに言いたいことがあったの。」 その言葉を聞いたら、もう涙がぽろぽろ止まらなくて… 流星の降りしきる夜、こんな”奇跡”が起きてくれたらいいのになぁ… #天使の絵本 終戦の混乱の中、焼け跡の廃屋で、 盗みやひったくりをして生きのびていた三太郎。 心の拠り所は白い子猫だけ。 猫を連れ、盗みに入ったお屋敷のお嬢さまにサンタさんと間違われてしまいます。 三太郎は目を患っている彼女に、 「この世界に存在するはずのない絵本」を読んであげるのです─── もうね、すごく良かったです。 無くしてしまったもの、壊れてしまったもの、 それはいつか取り戻すことができるのだと。 負けずに生きてさえいれば… #花明かりの夜に 十代のころに災害で、大切な妹と、かわいがっていた猫と子犬を失い、 それがきっかけで医師の道を志した女医。 妹にいつか読んでね…と言われていた本、救えなかった命。 自分に差し出される小さな手、決して離さないようにしていても、 それでもこぼれ落ちて行ってしまう命。 何もかもがむなしくなっていたとき、奇跡のような出来事が… 「またね」 そんな”奇跡”がもしかしたら私にも…と信じていたくなる。 最後の章で「たそがれ堂」の謎のお兄さんの真実がわかったのも嬉しかったです。
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