真夜中のヒットスタジオ の商品レビュー
1000冊目!でまた、ビミョーな本。ジャケ買いしたので文句は言うまい。 1980年代の終り、高校を卒業した筆者は、マスコミ向けの専門学校に通うことになる。そこには熱烈な渡辺美里のファンがおり、レポート課題に「ミサっちゃんのインタビューがしたいんだよ」と話を持ちかけられる。もちろ...
1000冊目!でまた、ビミョーな本。ジャケ買いしたので文句は言うまい。 1980年代の終り、高校を卒業した筆者は、マスコミ向けの専門学校に通うことになる。そこには熱烈な渡辺美里のファンがおり、レポート課題に「ミサっちゃんのインタビューがしたいんだよ」と話を持ちかけられる。もちろん渡辺美里に会うすべもなく…。 音楽ライターという筆者が、1980年代から2000年代までのヒット曲を軸に、その頃の思い出やエピソードを語る短編…?エッセイじゃないの?カテゴリの時点でネタバレになっているが、ほぼ創作である。 渡辺美里、小沢健二、YUIに奥田民生、ブルーハーツそして宇多田ヒカル。1990~2000年代に普通に生活してきた人なら自然に聞いてきた曲である。その曲に対する裏話なども、時代性を知っているとすんなりと受け入れられるだろう。 そう、時代性がせいぜい10年であり、その時代に10~20代でなければ、納得行かない文章となっているのが、本作の最大の弱点であろう。 また、作者の詳細は存じ上げないが、必死に「貧乏だった」「バブルの恩恵はなかった」などと言い訳はするものの、1960年代の終りくらいの生まれのようで、1990年代の後半以降の記述が、生々しさのない、どこかよそ者な文になっているのは、すでに音楽に人生ごと突っ込めない社会人になっていたからだろう。 また、バブルの頃の人たち特有の「なーんちゃって」「本気にするなよう」みたいなノリが多々あり、最悪だったのが「気がついたら僕たちは唇を合わせていた」とくる。この時点で気持ち悪くて嫌になる人は多いだろう。ワタシだってそうだ。 気持ちわりーなー、こんなおっさんが実在するのか?と読み進め、秦基博との対談で創作であることがバラされる。最初から創作と言ってくれたほうが救いが有る。 創作として読めば、ハルコとその父の玄三とのエピソードはおもしろく、そこだけ☆3。浦だのイチだののエピソードは人っつも面白くないのでどうでもよくて☆1。
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