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EPITAPH東京 の商品レビュー

3.2

63件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    15

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

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2024/07/14

不思議な読後感。 なんと言ったら良いのだろうか… 突然の終わりに 「???」 カラーページやイラストなど 面白みもあって なかなか素敵なのだけど 内容は リアル?創作? 現実なのか空想なのか 脚本なのか… 何とも不思議な本だった そんな中でも 気になった吉屋 彼の話をもっと...

不思議な読後感。 なんと言ったら良いのだろうか… 突然の終わりに 「???」 カラーページやイラストなど 面白みもあって なかなか素敵なのだけど 内容は リアル?創作? 現実なのか空想なのか 脚本なのか… 何とも不思議な本だった そんな中でも 気になった吉屋 彼の話をもっと 読みたいと思った そして 書かれている事柄に 懐かしく思ったり 風情を感じたり 京極さんの百鬼夜行シリーズを思い浮かべたり… 哀しい記憶を思ったり… 様々な気持ちにさせられた 唯一無二な作品。 さすが恩田陸!と思わずにいられない 読書体験でした

Posted byブクログ

2024/02/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

吸血鬼だと名乗る吉屋の視点から見る人間や東京のお話、本を書く傍ら長編戯曲「エピタフ東京」を書こうとする筆者のエッセイ風なお話、そしてエピタフ東京の断片的なストーリーが順番に描かれる1冊。 エピタフ東京を長編でしっかり読みたい!と思わせるところと、これは恩田陸自身のエッセイ…ると思わせるところ、そして何かが解決するわけでも起承転結があるわけでもなく流れるように東京の日々が重なるところ、そしていきなり出てくる巨大生物襲来……久々恩田陸読んだなーーー!!ってなった1冊でした。どこかの短編に吉屋が出てくる話があった気がするので、探して再読します。

Posted byブクログ

2022/07/14

エッセイのような小説のような現実と架空の話が混ざりあっていて不思議な感覚になる。それが心地よい。世代を超えて長生きすることと、お気に入りの酢を探す日常が同じ重さで書いてある。また、読んでいくうちに東京という街がどんどん無機質に思えてくる。

Posted byブクログ

2022/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

筆者・Kは、小説を書くかたわら、今、戯曲を構想中である。 作者・恩田陸を思わせる筆者は、行きつけのバーで、吉屋と名乗る男と出会う。 彼は自らを吸血鬼だというが、現代の吸血鬼は血を吸わず、人のもつ情報を吸うのだという。 都内のあちこちを舞台に筆者が書くエッセイのような文章がメインで、他に吉屋を語り手とした話と、筆者の書く戯曲から抜粋された「エピタフ東京」、3つの話が織りなすこの作品は、ファンタジーのようなSFのような、民俗学のようでもあり、日記でもあるという複雑な造り。 よく考えれば東京に限らず大都市は多くの死者を抱えている。 死者にまつわる話は多いはずだ。 けれどそれを東京という年に無理なく落とし込んだところに恩田陸の上手さがある。 さらに、東京を描いておきながらその背後には地下鉄サリン事件や、阪神淡路大震災、東日本大震災の存在がしっかりと根付いている。 事程左様に一筋縄ではいかない作品なのだけど、面白かったのはやっぱり筆者視点のエッセイのような部分。 うんうんなるほど、そうだよね、と頷きながら読んでいた。

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2021/05/20

エピタフ。墓碑銘。  恩田陸版「東京日記」。 3つの要素から成る作品。 筆者Kによる、東京をテーマにした随筆部分と、 Kが現在地執筆中の長編戯曲「エピタフ東京」、 吸血鬼と称する男の語り部分。 天災や戦争、信仰や祭典(時に巨大生物の襲来)などを理由に、人々は東京を造り変えて...

エピタフ。墓碑銘。  恩田陸版「東京日記」。 3つの要素から成る作品。 筆者Kによる、東京をテーマにした随筆部分と、 Kが現在地執筆中の長編戯曲「エピタフ東京」、 吸血鬼と称する男の語り部分。 天災や戦争、信仰や祭典(時に巨大生物の襲来)などを理由に、人々は東京を造り変えてきた。 人の手により造られる都市は、一つの巨大な生き物のように恩田さんには見えている。 無数の死者たちの記憶と、現在の我々と、そして未来に生きるものたちを乗せて、形を変えて在り続ける。 それは有機的に増殖し続けた九龍城のようであり、「オデュッセイア」(『図書室の海』所収)の意志を持った王国「ココロコ」のようでもある。 《恩田陸を読むぞ2021⑦》  ルール:図書館にある恩田陸の棚の、左側にある本から先入観無しで読んでいく。シリーズ物に当たったら、1から順に読む。

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2021/01/06

こういう話とくくれない。その不思議さが、いい。 恩田さんの思いが出る部分には、興味、驚き、納得があることが多い。

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2020/12/28

エッセイだと思って読んでいくと、違うような、所々に出てくる作家に興味を持ちいつな読んでみたいと思う。 恩田陸の世界と同じような小説何だろうな。 先が気になり1日で読了。

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2019/09/20

ひとつの作品を執筆中の作家って、こんな感じなんだろうか…という、読者の覗き見的好奇心は満たされるかもしれないと思った。いろいろなピースが積み重なって、モザイク画のように物語が構築されていくのは面白いんだけども…自称”吸血鬼”の吉屋というキャラクターも面白いんだけども…突然現れた怪...

ひとつの作品を執筆中の作家って、こんな感じなんだろうか…という、読者の覗き見的好奇心は満たされるかもしれないと思った。いろいろなピースが積み重なって、モザイク画のように物語が構築されていくのは面白いんだけども…自称”吸血鬼”の吉屋というキャラクターも面白いんだけども…突然現れた怪獣に???とさせられてしまい、あぁ恩田陸だ…といういつもの読後感でした。…いま気付いたけど、怪獣ってのは要するにあの地震+津波のことだったのか…(^-^;

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2019/09/02

恩田陸独特の視点で、震災後の東京を見る。街を人を歴史を見る。そこに交差してくる吸血鬼やら戯曲やら怪獣?やら。東京にふさわしい墓碑銘とは何か。物語の種がそこらに撒き散らされ芽吹く。実に恩田陸らしい作品。

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2019/05/04

この本を読み始めて最初に感じたことは、ジャンルがよく分からない、というものだ。恩田陸の小説ではよくあることだが、これは全ページを読み終えた今でも、読んだ感想がまだよくまとまらないでいる。東京の様々な場所を巡る登場人物、戯曲「エピタフ東京」の内容とその構想を練る筆者、吸血鬼と名乗る...

この本を読み始めて最初に感じたことは、ジャンルがよく分からない、というものだ。恩田陸の小説ではよくあることだが、これは全ページを読み終えた今でも、読んだ感想がまだよくまとまらないでいる。東京の様々な場所を巡る登場人物、戯曲「エピタフ東京」の内容とその構想を練る筆者、吸血鬼と名乗る吉屋の話がぐるぐる。一言で言ってしまえば、著者の東京観が垣間見得るような作品と表現できるだろう。戯曲「エピタフ東京」も、全部読んでみたいと思った。

Posted byブクログ