宿神(第一巻) の商品レビュー
佐藤義清(西行)の話。歴史物の体を借りた恋愛物。そこは稀代のストーリーテラー夢枕貘が素晴らしい小説に仕上げていて満点。
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「陰陽師」とは違う。「宿神」は愛憎劇だ。平安時代末期の公家・武士の社会、西行、平清盛らの人物像を鮮やかに生々しく描く。演出も見事。巧みな文章は、まるで観ていたかの様に風景、温度、光と闇、音、風、匂い、時間の流れまで写し出す。まったく、著者の創作力には舌を巻く。あと三冊あるのが嬉し...
「陰陽師」とは違う。「宿神」は愛憎劇だ。平安時代末期の公家・武士の社会、西行、平清盛らの人物像を鮮やかに生々しく描く。演出も見事。巧みな文章は、まるで観ていたかの様に風景、温度、光と闇、音、風、匂い、時間の流れまで写し出す。まったく、著者の創作力には舌を巻く。あと三冊あるのが嬉しい。
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☆2015年5月1日 西行が主人公。 時代背景が、卒業論文で書いた時代とぴったり合致、ワクワクしながら読んだ。 しかも、天皇家の乱脈な秘密が公然と描かれており、これは創作と思われるかもしれないが、史実に則っていると知っていて読めるのは、大変興味深かった。
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のちの西行こと佐藤義清と平清盛の二人は、北面の武士として友情を育むが、義清は、待賢門院璋子と出会い、心を奪われてしまう。 私の好きな西行をこれまた好きな作家である夢枕獏がどのように描くのか、期待しながら読み進めましたが、その期待は裏切られることはありませんでした。 佐藤...
のちの西行こと佐藤義清と平清盛の二人は、北面の武士として友情を育むが、義清は、待賢門院璋子と出会い、心を奪われてしまう。 私の好きな西行をこれまた好きな作家である夢枕獏がどのように描くのか、期待しながら読み進めましたが、その期待は裏切られることはありませんでした。 佐藤義清(西行)が璋子との出会いによって心を惑わされることは知っていましたが、それだけではなく、そこに怪しの世界、まさに「陰陽師」の世界を取り入れることによって、西行の心の内を変化を見事に描いていると思います。 清盛のとの関係も安倍晴明と源博雅との関係に似ているようでまとちょっと違う感じも楽しむことができました。 まだ4巻まで先があるので、味わいながらこの先も読み進めていきたいと思います。
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佐藤義清(後の西行)がひとりの女性に心奪われ、その執着心に苦しむ様が描かれる。 書物にかかれた西行に関する話を挟みながら、さまざまに伏線も張られ、流れるように話が展開していく。 佐藤義清と平清盛の関係の描き方は、「陰陽師」の源博雅と安倍晴明との関係を見ているような感じ。
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