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超電導リニアの謎を解く の商品レビュー

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2021/04/30

斎藤先生ではないスーパーサイエンスシリーズ! 気のせいか、紙質がこちらの方が厚い。 時速500キロ、狭い日本、そんなに急いでどこ行くの?と言いたくなるが、1962年から始まったリニアモーターカーの開発の歴史自体が日本技術者の知恵が結集したものだということがわかります。 リニアは車...

斎藤先生ではないスーパーサイエンスシリーズ! 気のせいか、紙質がこちらの方が厚い。 時速500キロ、狭い日本、そんなに急いでどこ行くの?と言いたくなるが、1962年から始まったリニアモーターカーの開発の歴史自体が日本技術者の知恵が結集したものだということがわかります。 リニアは車体が浮上するため線路との摩擦はゼロだが、速度がでるため空気抵抗が半端ない、超電導を維持するために冷却機能が必要(高温超電導体が発見されているがまだ実用化の段階ではない)、高速度から止めるブレーキ技術、パンタグラフが無いため電源の供給をどうするか、勾配やカーブでの安全性、運航の安全策、強力磁場からの人体の影響をなくす工夫、より軽く強い車体の素材などの様々な難題をクリアして実現化を目指しています。 リニアと似た技術にドイツ発祥のトランスラピッド方式(常電導磁気吸引方式)との比較表も勉強になる。 日本の新幹線の事故率の少なさは有名ですが、それは運用管理メンテなどのバックアップの優秀さにも要因もあります。リニアは運転手不在なので運転手による人為的ミスも防げるという点では、海外への輸出産業として優れているのかも。

Posted byブクログ