いちばん長い夜に の商品レビュー
マエ持ち。 前科持ちの事を言うそうだ。 前科持ちの刑務所仲間の2人の女性。芭子と綾香の服役後の人生を描いた物語。 刑務所で知り合った芭子と綾香。服役後はお互い家族に縁を切られ、過去を隠して細々と支え合って生きていく。 震災直後の文面は作者の乃南アサさんの実体験に基づき描かれ...
マエ持ち。 前科持ちの事を言うそうだ。 前科持ちの刑務所仲間の2人の女性。芭子と綾香の服役後の人生を描いた物語。 刑務所で知り合った芭子と綾香。服役後はお互い家族に縁を切られ、過去を隠して細々と支え合って生きていく。 震災直後の文面は作者の乃南アサさんの実体験に基づき描かれているそうで、震災後の時系列の状況が臨場感に溢れていた。 綾香は、震災のボランティアをしながら、命の大切さを痛いほど感じ、自分の犯した罪に向き合っていく。 最期には、それぞれ違う道を進んでいくことになるが、ゆっくり前を向きお互い新たな一歩を踏み出す事が出来て良かったのと、芭子の過去を受け入れ、ゆっくりと一緒に歩んでいくことを決意した南さんの懐の大きさ、人間力に救われた気持ちがした。
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前科持ちの女性二人の物語。 自分の素性がバレないようにビクビク、しかし温かく生きる姿を描いている。 最初はその調子で物語が終わると思いきや、3.11に巻き込まれて、人生が変わるという急展開。 人生いろいろあると思い出させる本だった
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気に入ったシリーズ物だったから買った一冊。 マエ持ち2人組の話 残念ながらシリーズ最後の小説だった。 今まで支え合って生きてきた2人だが、地震をきっかけにそれぞれの道を進んでいく内容 あらすじを読んでなんだか残念な感じで2人は離れて行くのかなとかいろいろ思ったが、今までの...
気に入ったシリーズ物だったから買った一冊。 マエ持ち2人組の話 残念ながらシリーズ最後の小説だった。 今まで支え合って生きてきた2人だが、地震をきっかけにそれぞれの道を進んでいく内容 あらすじを読んでなんだか残念な感じで2人は離れて行くのかなとかいろいろ思ったが、今までの様な関係ではなくなるが、2人の繋がりはそのままって感じだったので良かった。 この小説では地震の事が描かれていて、それが大きな出来事だったが、それ以外はそんなに大きな出来事もなく、2人の日常が描かれていてそれが実際にいる2人を描いている様感じがしてそれが良かった。 地震の事は作者が体験した事をそのまま組み入れているのでリアルでした。 今は北陸地方が地震の被害にあり改めて地震の怖さを感じた。 このシリーズをもう少し読みたかったので終わるのは残念な気持ちもあるが、このラストで良かったとも思った小説でした。
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何故か東北地震のときだけすごくリアルな書き方なので驚いたけど、本当に経験されたとは。 新しく彼氏で来たりあやさんと距離ができたり。かなり動きの多い内容だった。
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ハコちゃん綾さんシリーズ3弾。 読み進めるにつれて、面白くなった。 1冊目は、なんかはこれという展開もなく、淡々と読んだ感じだったけど、2冊目は、地味ながらもいろんな事件?が起こって引き込まれた。 それで3冊目は、震災の話が出てくるなんて予想外でら、しかも超リアルだと思ったら、実...
ハコちゃん綾さんシリーズ3弾。 読み進めるにつれて、面白くなった。 1冊目は、なんかはこれという展開もなく、淡々と読んだ感じだったけど、2冊目は、地味ながらもいろんな事件?が起こって引き込まれた。 それで3冊目は、震災の話が出てくるなんて予想外でら、しかも超リアルだと思ったら、実体験を元にかかれていたかとは… 説得力の違う表現に引き込まれたのも、もちろんだけど、それでも、そこからの南くんの登場がなんとも言えず切なさが増して、良かったなぁ。 綾さんの最後の告白や、ニコイチだった2人が それぞれに想い合いながらも、別の人生を辿っていく結末だけど、なんとも暖かな読後感だった。
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マエ持ち女二人組シリーズ最終巻。連作短編集。 過去に背負ってしまった罪を背負い、二人は本当の意味で再生に向けて、それぞれの道を歩き始める。 それにしても、罪を償うということ、命の重さを強く感じました。まさか、あの大きなイベントが関係するとは。
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1巻目がとても優しい小説で、2巻目もそれを期待して読んだ。その概念は踏襲されているが、東日本大震災の渦に巻かれてしまい、それが非常に細かく描かれているところがなんとも強い印象を残してくれた。 巻末の解説に、それは作者自身の体験であることが綴られているので納得。 ただそれが起こった...
1巻目がとても優しい小説で、2巻目もそれを期待して読んだ。その概念は踏襲されているが、東日本大震災の渦に巻かれてしまい、それが非常に細かく描かれているところがなんとも強い印象を残してくれた。 巻末の解説に、それは作者自身の体験であることが綴られているので納得。 ただそれが起こったがゆえで、前半で起こっていたちょっとした事件について少し中途半端になってしまっているかもしれない。
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刑務所暮らしを経験した女2人が、普通の生活に戻る。些細な幸せが落ちている感じで好きです。 終盤は3.11のテーマが続いて、そのとき自分はどうしてたのか思い出させられます。 笆子と南くんが東北から東京に戻ってくるタクシーのシーンは実際に乃南さんが体験された事だと知ってびっくりしまし...
刑務所暮らしを経験した女2人が、普通の生活に戻る。些細な幸せが落ちている感じで好きです。 終盤は3.11のテーマが続いて、そのとき自分はどうしてたのか思い出させられます。 笆子と南くんが東北から東京に戻ってくるタクシーのシーンは実際に乃南さんが体験された事だと知ってびっくりしました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
芭子ちゃん子供っぽすぎ。20代の殆どを服役してた設定だからか。すぐ泣くし。だからこそドラマになるのかな。綾さんの心境の変化がよくわからなかったけど、「そしてそれきりになった」辺りとか最後はちょっとうるっと来た。「ずーっと2人で仲良く暮らしました。めでたしめでたし」なんて乃南アサ的じゃないのか。でもハッピーエンドなら良かったな!
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ものすごく良かった。まさに完結編だった。 途中で休むとかあり得ない一気読みだった。 芭子と南くんが、仙台からの脱出する所を読んでると、体の中から重い気持ちの悪さがせり上がってきた。また震災の事を色々思い出した。やっぱり未だに私の中にドッカリと重く居座ってるんだな。と思う。 震...
ものすごく良かった。まさに完結編だった。 途中で休むとかあり得ない一気読みだった。 芭子と南くんが、仙台からの脱出する所を読んでると、体の中から重い気持ちの悪さがせり上がってきた。また震災の事を色々思い出した。やっぱり未だに私の中にドッカリと重く居座ってるんだな。と思う。 震災を通して芭子も綾香もそれぞれが変わったから、二人の関わり方も変わってしまう。綾香の胸の内を語る場面…綾香が切なくてウルッときた。 どうか芭子と綾香と南くんと…幸せになりますように。
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