私がずっと好きなもの の商品レビュー
丁寧に暮らすとか、良いものを使う というのは一部の人が意識を高くしないとできない そんな、限られた出来事なんだろうか といつも疑問に思う ちょっと体調を崩したとき、日々の些細な悩み 繰り返す毎日を少しでも快適に過ごすために人はなにができるんだろう それは広告に彩られた数百点...
丁寧に暮らすとか、良いものを使う というのは一部の人が意識を高くしないとできない そんな、限られた出来事なんだろうか といつも疑問に思う ちょっと体調を崩したとき、日々の些細な悩み 繰り返す毎日を少しでも快適に過ごすために人はなにができるんだろう それは広告に彩られた数百点の品物のなかから、これは これこそは というものを選ぶのはちょっと疲れる なんでもかんでも、これぞ自分に合う、こだわりがある そのくらいの気持ちがないとできないものなんだろうか そんなのはちょっと疲れる 自分の身の回りにあってちょっと手を伸ばしたら 解決するヒントがあった ほんとはそのくらいのものなんじゃないだろうか 引田さんのこの本は彼女自身が暮らしのなかで出会い、大切にしてきたエピソードに溢れる。ひと、もの、こと 全てその通りのものを選ぶ必要はない このなかの数点は使ってみようかなと思うし 彼女自身のエピソードが参考になったりする。 それは彼女自身がギャラリーのオーナーという立場からの言葉だろうから、その探究心やハイセンスさのバランスはそれだけで稀有な存在だろうけれど。 なにより彼女の言葉は 体調の悪いとき、頑張るのに疲れたとき、心を緩めてくれる、そのくらいで良いのか、と思える。 こんなふうにちょっとだけ楽しみを未来に据えおいて、私も信じてみようかなと思わせてくれる。 そしてギャラリーのオーナーやキュレーターのような立場の人が実用的で優れたもの、ものづくりの技術を流布させるのにどれだけ貴重な存在であるのか、またそういったものづくりがどれほど尊く、しかし実際にはきっと身の回りに溢れていて気づかないものであるのかを改めて思う。 もう少しだけ、こういう世界が遠くない話の社会になると良いなと思う。
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